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八代亜紀、ブルース歌う。横山剣ら楽曲提供

2015年9月13日 18:30
八代亜紀、ブルース歌う。横山剣ら楽曲提供

 演歌歌手の八代亜紀(65)が、10月28日にブルースアルバム「哀歌-aiuta-」を発売する。

 八代がこれまで歌ってきた日本の「歌謡ブルース」と、アメリカの「BLUES」をクロスオーバーさせ、八代にしか歌えない“ジャパニーズブルース”に挑んだ作品で、「ゆず」や「Mr.Children」らの楽曲を手掛けたこともある音楽プロデューサー、寺岡呼人(47)をプロデューサーに起用。ブルースのカバー楽曲に加え、THE BAWDIESや「CRAZY KEN BAND」の横山剣(55)、シンガー・ソングライターの中村中(30)が提供した楽曲も収録されている。
 3組のアーティストには、新しいブルースを打ち出すため寺岡自らが依頼したという。
 
 八代に楽曲を提供することは「音楽屋冥利に尽きる栄誉でございます」という横山は、歌謡ブルース調の楽曲「ネオンテトラ」を提供。「悲しみを毒とするならば、毒を持って毒を制するのが哀歌の世界。言ってみればブルース。悲しみと真っ正面から向き合う清らかさ、力強さにグッとくる思いに押し出されるように生まれた曲です」と紹介した。

 哀しい歌が歌いたい、という八代のリクエストにこたえる形で、中村は「命のブルース」を書き下ろした。
 「完成した楽曲を初めて聴いた瞬間、八代さんの魂の宿った歌声の力強さ、包容力に圧倒させられました」というTHE BAWDIESは「この作品が世代を越えたさまざまな方に届き、ブルースやロックンロールという音楽が“感情の爆発”であるということを伝えてくれると信じています」と期待した。

 子どもの頃から父が歌う浪曲を子守唄がわりに聞いて育ったという八代は「浪曲は日本のブルースである」というのが持論。「初めてブルースを聴いたときにも、あのときとまったく同じ衝撃を経験しました。そしてそれは、今聴いても変わることはありません。すなわち普遍的な『恨み』『哀しみ』は時代、言葉、場所を問わないということなのでしょう。今回の『哀歌』でも求めたものは『普遍』」とアルバムに込めた思いを説明した。