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「放浪記」森さんと共演女優も側転を絶賛

2015年11月10日 21:34
「放浪記」森さんと共演女優も側転を絶賛

 女優の森光子さん(享年92)から仲間由紀恵(35)が引き継いだ舞台「放浪記」が10日、東京・日比谷のシアタークリエで東京公演の千穐楽を迎えた。

 森さんが昭和36年の初演以来、単独主演2017回を記録した代表作。同日は森さんの命日でもあり、森さんがかつて演じた場所で特別カーテンコールが行われた。

 森さんと共に初演から2017回舞台に立ち続けた女優の青木玲子(82)がサプライズで駆け付け、仲間へ花束を贈呈した。
 「側転、感動しました!」と森さんの十八番だった「でんぐり返し」に代えて、仲間が喜びの演出に取り入れた「側転」を絶賛し、「お体を大事に頑張って下さい」と激励。見事な舞台に「皆さん、本当にすてきでした!この放浪記を一致団結して素晴らしいものにしようという気概を感じました。こんな後輩を持てて私は本当に幸せに感じました」と感極まった様子であいさつ。仲間は「来ていただけるとは思っておりませんでしたので、すごく光栄に思っております。すごくうれしいです」と声を震わせた。

 仲間は東京公演を無事に終えたことに安どの表情をのぞかせ「本当にお芝居と言うのは生き物だなと実感しております。ここにおります、本当に素晴らしい役者の皆さまと舞台の上でせりふを交わし呼吸を感じながら、瞬間だけのリアルというものを感じてまいりました。すごく幸せに感じます」としみじみ。

 森さんの偉業をかみしめ「あらためて森さんのお芝居に対するパワー、エネルギー、精神力の強さをすごいなと実感させていただいております。私たちも少しでも近づけるよう頑張ってまいります」と大阪、名古屋、福岡での公演の成功を誓った。