大ヒット中の映画『THE FIRST SLAM DUNK』の声優陣が集まるトークイベントが7日、初めて開催。桜木花道の声を担当した木村昴さん、流川楓の声を担当した神尾晋一郎さんが、アフレコで難しかったシーンを振り返りました。

映画は、1990年代に週刊少年ジャンプで連載された人気コミックを映画化。湘北高校バスケ部員たちの青春を描いた物語です。公開から約5か月を迎え、配給会社によると7日までの興行収入が139億5800万円、観客動員数は970万人を記録しています。そこで今回、ロングラン上映を祝して、初めて湘北メンバー5人の声優がそろって登場するイベントが行われました。

イベントで、“アフレコでの難しかったシーン”を聞かれた木村さんは「何もかもがコレまでの声優人生で培ってきたものとは違ったんですよ。最初の頃はそれとの戦いでしたね。とにかくリアリティーを監督（井上雄彦さん）が追求されたものですから、今まで僕が持ってたものっていうのをどれだけ押さえられるかみたいな。どれだけリアルにお芝居が出来るかっていうところが課題だったので、それを頑張ってました」と苦労を明かしました。

さらに木村さんは、劇中の“返せ”の一言を3時間かけて収録したことを明かし「3文字に3時間なんですよ。声優としてどうしてもやりたくなるのは“かーえーせー！”みたいな、こういうのをやりたくなっちゃう。だけどそうじゃない。“返せ”ってこう、どれだけ普通の高校生がボールを取るときに、リアルな息づかいでそれを言えるかみたいなところを追求したって感じなんですけど。だからすごく記憶に残ってる一言ですね」と語り、「あのシーンの直前になると（心臓が）バクバク。ちゃんと言えてるかな俺みたいな」と不安になることを明かし、会場を笑わせました。

また、神尾さんは「（監督から）ナチュラルというのを求められて。ダンクの時の“フッ”って息がわからないんですよ。いろんな試合を見て、動画でプロの試合とかを見ても、息ってそんなに入っているものではないので、そこを自分の中で補完して何個か持って行くんですけど、そこはそれこそ30回くらい“フッ”って息だけチャレンジさせていただいた記憶は残ってます。そこが一番苦労したかなと思ってます」と明かし、会場を驚かせました。