唐十郎さん死去 『唐組』座長代行が語る最後に会った4月13日 「10mほど1人で歩いて」
■最後に会ったのは4月13日
最後に唐さんに会ったのは、4月13日だそうで「花園神社の公演の前に、神戸・岡山と2週公演してまいりまして、そこに出発する4月13日の朝、座長に“行ってまいります”というあいさつをしに行った」と話しました。
唐さんは最近、脇を支えられ、ようやく歩くことができるような様子だったそうですが、13日は「車が止めてあるところまで10メートルほどですが、1人で歩いてきて、行ってらっしゃいというような声をかけてもらえて」と振り返りました。
続けて「なんとか舞台の幕を開けて、元気になった唐さんに見てもらおうと思っていましたが、かないませんでした。ただ唐さんはこのテントと共にいると思いますので、何より芝居が好きな人だったので、客席の後ろから見守ってくれていると思います」と思いをはせました。
20年以上、唐さんと一緒に芝居を作り上げてきたという久保井さんは「唐さんは深みにハマる沼のような感じ。知れば知るほどどういう人なのかよく分からなくなってくる」と印象を明かしつつ、今後の『唐組』について、「何よりもこの紅いテント。唐さんの分身のようなものですから、ここでしかできない唐さんの芝居をたくさんの人に見ていただきたい。本当によく発明してくれたなと感謝しています」と、紅テント公演を続けていくことを誓いました。