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尾上松緑「講談と歌舞伎の融合」 人間国宝・神田松鯉 講談を新作歌舞伎で披露

2025年3月28日 12:15
尾上松緑「講談と歌舞伎の融合」 人間国宝・神田松鯉 講談を新作歌舞伎で披露
(左から)坂東亀蔵さん、尾上松緑さん、神田松鯉さん
歌舞伎俳優の尾上松緑さん(50)が27日、歌舞伎座で上演される松竹創業百三十周年「四月大歌舞伎」(4月3日初日)夜の部『無筆の出世(むひつのしゅっせ)』の取材会を行い、人間国宝の講談師・神田松鯉さん(82)、坂東亀蔵さん(46)らとともに出席しました。

『無筆の出世』は、松鯉さんの講談から生まれる新作歌舞伎で、松緑さんの主演で好評を博した『荒川十太夫』や『俵星玄蕃』のスタッフが再集結し誕生する演目です。新作歌舞伎は、松鯉さんが自身で速記本から起こした講談で、奉公人の治助という男が酒癖の悪い主人から受けたあだを恩で返すという心温まる感動作です。

作品が歌舞伎座で上演されることに松鯉さんは、「正式に歌舞伎座に出していただくのは初めて、1か月体調を維持してなんとかして皆様に迷惑にならないように老体にムチ打って頑張ろうと思っております」と挨拶しました。

そして今回、主人公(中間治助後に松山伊予守治助)をWキャストで勤める亀蔵さん、「最初、松緑さんから聞いたんですけどWキャストでやりたいと。正直驚きましたし、いいのかなと。水曜に3日間(9、16、23日)やらせていただけることになりまして、また僕と松緑さんで全然違う治助になるんじゃないかなと思っています。不安な部分は結構ありますけど、普段、治助をやっていらっしゃる松緑さんが(夏目)左内で出てくださるのですごく心強いです」と語りました。

また、松緑さんは、「(講談シリーズ)3作目ということで、私の趣味でありました講談を見る、聞くということが、こうやって舞台の上で実現できるということになったことはうれしいこと。講談と歌舞伎の融合というものが、舞台の上で一つになるということですので、ぜひそこを楽しみに」とメッセージを送りました。

最終更新日:2025年3月28日 12:15
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