Mr.Children アニメ映画の主題歌を書き下ろし 桜井和寿「しなやかに強く飛び立って欲しい」
今回、映画のために書き下ろされた楽曲のタイトルは『in the pocket』。公開された予告映像にも楽曲が使用され、人が“色”で見える高校生のトツ子が、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみと、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイと、勢いでバンドを組むことになるコミカルなシーンから始まる映像となっています。
今作で監督を務めるのは、日常生活を鮮やかに描き、小さな心の揺れ動きも表現していくアニメーション監督の1人、山田尚子さんです。
主題歌を担当したMr.Childrenの桜井和寿さんもコメントし、楽曲への思いを明かしました。
<桜井和寿さんのコメント全文>
この映画の主人公たちは
焼き上がる前の陶器のように、
少し力を加えただけで壊れてしまいそうなくらい繊細に思える。
言い換えれば、柔らかくしなやかだ。
ある日のこと(なんと偶然にも初めて山田監督とお話しする機会を頂いたその日)、
ミーティング場所の駐車場に車を停めると、巣から落ちてしまった飛べない雛スズメを見つけた。
心配になって、拾って、家に連れて帰った。飼育方法を調べようとネットで検索すると、どうやら落ちてしまった「巣立ち雛(そう言うらしい)」は、そこからまた親鳥と共に、飛び立つ練習をし、成長していくらしい。
僕は慌てて、雛を発見した場所に戻り、雛を探しているであろう親鳥に謝罪しながら、拾った場所に雛鳥を戻した。
健やかな成長を願いながら。。
あの日出会った雛鳥のように、
抱き上げるでも、背中を押すでもなく
無理に力を加えることなく、
主人公たちには
その繊細さのまま、
その柔さのまま、
しなやかに強く飛び立って欲しい。
そんな歌でありたいと、
願いを込めてレコーディングさせてもらった。
Mr.Children 桜井和寿