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北村一輝、怒鳴る役は「無理している」 対照的な素顔「怒ることがあまりない」

2022年3月24日 7:55
北村一輝、怒鳴る役は「無理している」 対照的な素顔「怒ることがあまりない」
“怒りの演技”について語る北村一輝さん

俳優・北村一輝さんは約30年にも及ぶ俳優人生で、ドラマ『ダンダリン』で演じた労働基準監督署の課長役や『世界一難しい恋』の社長役、『ニッポンノワール―刑事Yの反乱―』の刑事役など、男らしく、たくましく、色気のある役を数多く演じてきました。

その一方で、自身のインスタグラムでは、ルームウエア姿でくつろいだり、足ツボマッサージを受けたり、恵方巻きにかぶりついたり。毎日を楽しむ気取りのない姿を見せ、話題となっています。

北村さんは素の自分について「よく映画やドラマで演じる、攻撃的で怒るということがあまりない人間なんです」と語ります。そして、若手から影響を受けているという撮影現場や、大切にしているという日常についても話しました。

■息子に対しても「怒るより諭す」

――役柄とプライベートの北村さんは対照的なんですね

そうですね。よく映画やドラマで演じる、攻撃的で怒るということがあまりない人間です。自分の息子に対して怒るときも、怒るより話をしたり、「おい!」とか怒鳴ったりする感じではないです。

――真逆な性格はどう演じられているんですか?

普段の役で、怒鳴ったりするときは無理をしています(笑)。でも、顔がハッキリしていてこの顔ですから、そういう役が来るのはすごく分かります。

――撮影現場では、若い俳優と共演する機会が増えたとうかがいました。共演していかがですか?

楽しいですよ。新鮮ですし、一生懸命ですし。技術的とかうんぬんではなく、本当に気持ちがいいんです、一生懸命やっている姿が。何度も「もう1回、やらせてください」と言っていて、その姿が美しいと思いましたね。若い子のエネルギーは無限だと思いますし、彼らがこれからを背負い立っていくわけですから。僕もすごく吸収する部分もあります。一緒に時間を過ごし、合間で話もできて楽しいですね。

――学ぶことが多いですか?

年齢が僕の方が上で経験しているからと言って、決して偉いわけでも、決して正しいわけでもなく、参考になったり勉強になったり驚いたりしましたね。

■初めての教師役「やりやすいというのは、こういうことか」

現在、朝の連続ドラマ『サヨウナラのその前に』で、温厚で人当たりのいい物理教師・渡会実を演じている北村さん。初の教師役について「役がすっと入ってきた」と手応えを感じたそうです。

――教師役はいかがでしたか?

先日、撮影が終わりましたが、素の自分に近く話しやすかったと感じました。ものすごく役がすっと入ってきたというか。自分に近かったので“やりやすいというのは、こういうことか”と思いました。教師という仕事にすごく興味もありますし、勉強を教えるだけが教育とは思っておらず、世間や世の中のことを教えるのも教師だと。常日頃からそういう考えがあるからか、先生役で少しでも自分に伝えることができたらいいなと思っていました。

■日常を描いたドラマに共感 大切にしているのは「仲間や家族」

ドラマは1回8分のショートストーリーで、地球に隕石が衝突するまでの31日間を描いています。

――あと31日間で地球が滅亡するなら何をしたいですか?

僕は死を意識して生きているわけではないですけど、終わりはあると思いながら、時間を過ごそうとしている部分はあります。自分の大事な仲間であったり家族であったり、そういう日常がすごく大事だと思いますね。特別に何かしたいというのはないです。