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錦織一清 『少年隊』の命名秘話 ジャニーさんの狙い「聞き間違えるからいいじゃない」

2023年3月1日 22:50
錦織一清 『少年隊』の命名秘話 ジャニーさんの狙い「聞き間違えるからいいじゃない」
グループ名『少年隊』に込められたジャニー喜多川さんの狙いを明かす錦織一清さん
自身の半生を振り返った初の自叙伝『少年タイムカプセル』(3月1日発売)を出版した、少年隊の“ニッキ”こと錦織一清さん(57)にインタビュー。グループ名に込められたジャニー喜多川さんの狙い、さらにデビュー曲の制作秘話を明かしてくれました。

錦織さんは1977年当時12歳のころに、ジャニーズ事務所に入所。1985年には東山紀之さんと植草克秀さんと共に、『少年隊』としてデビューし人気を博しました。2020年12月にジャニーズ事務所を退所し、現在は俳優・舞台演出家として活躍しています。

■「ショータイム!」世界ウケを狙ったグループ名“少年隊”

――『少年隊』って結構不思議なネーミングだと思いますが…

“少年隊”って実は『ジャニーズJr.』って本当に(グループが)いたんですよ。僕よりも全然先輩たちがいたんだけど、僕が研究生で入った当初、1977年の時にはまだジャニーさんがそういった意味で『ジャニーズJr.』っていう言葉を研究生に対して使うことを封印していたんですね。だから『ジャニーズJr.』って言葉を、ジャニーさんが研究生に向けては使わなくなった。当初使っていたのが『ジャニーズ少年隊』ということになります。じゃあデビューになりましたって言っても、どういう名前がいいのって言われた時に、ジャニーさんにも『そのままでいいよ』って。最初はそんな感じでやってて、デビューにあたっては“ジャニーズ”という、上のところを取って“少年隊”だけになった。僕たちを実はアメリカにね、(ジャニーさんが)連れて行きたかったわけ。アメリカでデビューさせたいとか、世界デビューさせたい。それで僕たちの時からあったの(世界デビューの)計画って。ジャニーさんの希望があったわけ。そうすると、“少年隊”の名前って、『“ショータイム”って聞き間違えるからいいじゃない。“少年隊”って名前って』。そういうのがジャニーさん好きだった。ショータイム!

■デビュー曲『仮面舞踏会』の制作秘話

錦織さんは、『少年隊』デビュー当時から歌い手としてだけではなく楽曲作りにも携わっていました。デビュー曲『仮面舞踏会』では、ジャニーさんのGOサインがなかなか出なかったこともあり、歌詞の書き直し、曲のアレンジをやり直したりと、何度も制作を繰り返したことにより、デビューするまで相当時間がかかったといいます。そんなジャニーさんにデビューを納得させたのは、錦織さんが考えたというイントロのフレーズでした。

――『仮面舞踏会』といえば「Tonight ya ya ya… tear」のフレーズが印象的ですが、どうやって生まれたのでしょうか?

ものすごく時間がかかっているんですよね。半年ぐらいかかってて、イントロダクションで皆さん、おなじみのあれがあるけども、そこができるまでというのは相当時間もかかりますね。なかなかデビュー曲だから、ジャニーさんが首を縦に振らなかったっていうのがあって。“何か仕掛け作れ”とかジャニーさんそういう言い方するんだけど、レコーディングしていて、僕だけ残されて、間奏で何かメロディーを口ずさんどけとか、ハミングでもいいからってよく遊んだんですよね。その延長上ですかね。(その後)“Tonight”という言葉で、やっちゃうのどうかっていうのは、ディレクターがそのアイデアをくれて、イントロの言葉遊びみたいな、(その後)イントロは「Tonight ya ya ya… tear」って考えて、フレーズは僕が考えたのかな。

――フレーズを作るために参考にしたものとかあるんですか?

呪文で“アブラカタブラ”だったりとか、“アブラカタブラ”ってなんなのとか。『ひみつのアッコちゃん』の“テクマクマヤコン”って何なの? そもそもね。そういう(謎なもの)のが(自分は)好きなんだろうね。何か夢がある。“テクマクマヤコン”と同じことだと思う。「Tonight ya ya ya…tear」なんていうのは。そういうのが、(キャッチーなものが)好きなんじゃないですか? みんなね。夢がある感じがする。