カンヌ映画祭脚本賞・坂元裕二 「今も夢の中にいるような思い」 次回作についても明かす
■「今も夢の中にいるような思い」
受賞の感想を聞かれた坂元さんは「実感は正直あまりありません。受賞を聞いたときは寝ていたので、第一報を聞いたときに、“まだ夢を見ているのかな”と思いました。今も夢の中にいるようなそんな思いです」と心境をコメント。
また、記者から「脚本のどの部分を評価されたと考えますか?」という質問に坂元さんは「自分ではなかなか評価しづらいんですが…」と話した上で「(クィア・パルム賞の審査員長)ジョン・キャメロン・ミッチェル監督が、“人の命を救う映画になっている”とおっしゃってくださったので、もしそれが誰かの心にそうあるなら、こんなにうれしいことはないなと思っています」と喜びを明かしました。
■次回作について
これまで『東京ラブストーリー』、『Mother』、『カルテット』など多くのヒットドラマを手がけてきた坂元さん。2021年には菅田将暉さんと有村架純さんによる映画『花束みたいな恋をした』の脚本を手がけ、今作が自身2作目の映画脚本となります。
記者から「今回の受賞で自身にもたらした影響は?」と聞かれた坂元さんは「もう少し早く映画を始めていれば、変わったのかもしれないですが、私もうけっこうなベテランで…カスカスなんです。絞っても何も出ない状態なので、日々学び、いろんな方に助けていただきながら書いてますが、正直自分がこれから何が書けるのか全く見えておりません。振り返ったときに、(今回の受賞が)自分をもう一つ成長させてくれたものだったなって思うかもしれませんが、今はもうカスカスです(笑)」と笑いを誘いつつ「当面映画を書くことは決まっています。ドラマは決まっていません」と次回作について明かしました。