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4人組バンド・緑黄色社会「偶然から生まれた」 バンド名誕生には野菜ジュースが関係

2024年3月15日 22:35
4人組バンド・緑黄色社会「偶然から生まれた」 バンド名誕生には野菜ジュースが関係
4人組バンド・緑黄色社会
愛知県出身の4人組バンド『緑黄色社会』にインタビュー。念願だったという、野菜飲料のCMに出演した感想やバンド名の由来を明かしました。

『緑黄色社会』は、高校の同級生だった長屋晴子さん(ボーカル/ギター)、小林壱誓さん(ギター)、peppeさん(キーボード)と、小林さんの幼なじみ・穴見真吾さん(ベース)で、2012年に結成されたバンドです。2020年に発表した楽曲『Mela!』は、ストリーミング再生数が3億回を突破。2022年には、初の日本武道館公演を成功させ、『第73回NHK紅白歌合戦』に初出場しました。これまで、数々のドラマや映画の主題歌を手掛けてきたほか、テレビアニメ『薬屋のひとりごと』では、オープニングテーマを担当し、話題となりました。

■バンド名のきっかけは、メンバーの聞き間違い「偶然から生まれた」

今回『緑黄色社会』は、野菜飲料のアンバサダーに就任。さらに、CMのために楽曲『ナイスアイディア!』を書き下ろしました。実は、『緑黄色社会』と野菜ジュースには深い関係があったそうです。

◇◇◇

――CMのオファーが来た時の心境はいかがでしたか?

長屋:私たちのバンドの由来になった商品だったので、「いつかCMやりたい! こんなに似合うバンド名はほかにいないぞ!」とずっと言っていたし、夢見ていたことだったので決まった瞬間は本当にうれしかったですね。「この日がようやく来たか」って。

バンド名が決まった時のエピソードでいうと、バンドを組むことが決まって、日本のバンドだし、漢字表記にしたいなって話をしていたんですよ。『東京事変』さんとか、かっこいいじゃないですか! 漢字が「ドーン」とある感じが。私当時、本当に毎日のように『野菜生活』の紫のジュースを飲んでいて、飲んでいるのを壱誓が見たんですよ。それで「緑黄色野菜でいいじゃん」って冗談で言ったところを、メンバーが聞き間違えて「緑黄色社会?」って。偶然から生まれたところから、CMにつながったという、ミラクルですね。

小林:5年くらい前からカゴメさんも「『緑黄色社会』ってバンドがいるな」って分かってくださっていたような気がするんですけど、ここにきてようやくカゴメさんに認めていただけたような気持ちです。やっと「このバンドに任せられる」っていうくらい、バンド名が周知されてきたのかなと。

穴見:検索ワードで『緑黄色野菜』より先にきたいみたいな願望が…。

長屋:ずっと言ってましたね。


――楽曲『ナイスアイディア!』の制作エピソードを教えてください。

長屋:まず曲が先だったんですけど「朝に元気が出るような」というテーマをいただいていて、peppeが作ってきた曲が合うんじゃないかというところで、メンバーもプッシュしてという感じで決まりました。

peppe:朝のはじけた感じの映像をいただいていて、それを見てすぐにイメージがわいてきて、楽曲制作に取りかかれた。すごくイメージ通りに作れたなという感じです。


――今回長屋さんは、テーマをもらってから歌詞にするということで、書き方に変化はありましたか?

長屋:テーマをもとにというのもあるので、私の普段の考え方だけでは出なかったものになったかなと思いつつも、自分でも感じていることを入れられたので、矛盾がない。『朝を味方に』というすてきなキャッチフレーズがあって、発想の転換をすることで、朝も気持ちの良いものになるなってところから膨らませていきましたね。


――これまでの中で「これはいい発想の転換だな」というエピソードはありますか?

小林:僕らのバンドのマスコットキャラクターに『ブロッコリー』っていうキャラクターがいるんです。まさにブロッコリーという名の通りのようなフォルムをしたボーダーコリーなんですよ。というのを、考えましたね。どこがどう転換されているのかはさておきですけど、「ナイスアイディア!」ということで(笑)

■「私たちらしい」 グループを野菜に例えたら『ブロッコリー』

――もし、グループ全体を野菜に例えるとしたら、どんな野菜ですか?

長屋:ブロッコリーですね。さっきも言ったマスコットキャラクターの名前も『ブロッコリー』だし、よくX(旧ツイッター)とかでも、ファンの方たちがブロッコリーの絵文字で「緑黄色社会のファンだよ」って表してくれていたりとか、あとブロッコリーは緑黄色野菜なので、私たちらしいかなと思います。


――この前、ブロッコリーが『指定野菜』に追加されるというニュースがありましたよね?

長屋:そうなんですよ! あのニュース見た瞬間うれしくて、私たちが何したわけではないんですけど(笑)

小林:農家でもないし、でもなんか認められた気がした。

長屋:そう。すごくうれしかったです。


――栄養価が高いなどの面でも、いい野菜ですよね。

長屋:そうなんですよ。見た目もポップだったりとかもするし、栄養価も高いしということで、悪い所なくない? みたいな。

穴見:何にでも入れられますし、塩だけで食べてもおいしいからね。

■もうすぐ新生活がスタート 不安を抱える人へアドバイス

――新生活を迎える方々へアドバイスをお願いします。

小林:一人暮らしとか始める方も多いと思いますけど、料理しなくなったりするじゃないですか? そうすると、自分ではサラダを用意しないということになってくると思うので、野菜はたくさん摂取してもらいたいなと思います。僕さっき、(イベントで)ベジチェックやったんですけど、メンバーの中で一番低かったので、ちょっといまだに悔しくて。そういう思いをみなさんにはしてほしくないと思います。

穴見:そこなんや。野菜なんや。

小林:みんながベジチェックを5年後とかにする前提でしゃべっているから、積み重ねなので日々の。


――普段から野菜をとろうと意識しているんですか?

小林:最近ちょっと意識していなかったなという反省ですね。

長屋:私自身が結構そうなんですけど、新しい事を始める時ってワクワクもあるんですけど、怖い気持ち、不安な気持ちっていうのが大きくなってしまいがちだと思うんです。私も「失敗してしまうくらいだったら、やらない方がいいんじゃないか」と思うことも実際に多い。だけどいろいろな事を経験して思ったのが、その瞬間は怖いんですけど、飛び越えた先にはうれしいものがたくさんあって。大人になればなるほど、失敗を笑うような人たちっていなくなるなって思うんです。なのでおそれずに、いろいろな事を挑戦していってほしいなと思います。

穴見:新生活といっても最初の1、2か月で決まるわけじゃないし、僕からすると新曲を作る度に新生活みたいなもので。そこだけきばってもしょうがないというか、いつも通りのニュアンスでいけば、良いんじゃないかなと思います。頑張ってほしいです。

peppe:私がメンバーに出会ったのも高校生の入学式で、それこそ新生活。その時に長屋が「バンドをやらないか」って、勇気を振り絞って声をかけてきてくれて、私も「楽しそう」って気持ちで始めてみようってバンドに飛び込んだ。それが今につながっているので、そういうワクワクする所に飛び込むとか、少し勇気を出して飛び込むということが、新生活は逆にしやすいのかなと思うので、ぜひ自分のワクワクする方向に足を踏み入れてほしいと思います。