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真飛聖、宝塚退団後に「34歳・無名の新人」から映像の世界へ……「元宝塚」が後付けになるのが目標

2022年4月15日 20:10
真飛聖、宝塚退団後に「34歳・無名の新人」から映像の世界へ……「元宝塚」が後付けになるのが目標
元花組トップスターの真飛聖さん

 宝塚歌劇団・元花組トップスターの真飛聖さん。美しさと温かさで花組を率いた真飛さんは、11年前の退団公演時には東日本大震災のチャリティー募金活動を行った。その当時の思いや“男役の流儀”、そして“その後”に、熱烈な宝塚ファンである日本テレビアナウンサーの安藤翔アナ(妻が元タカラジェンヌ)、中島芽生アナ(宝塚音楽学校を4回受験)の2人が迫った。(・ 後編の後編)  

■「うそでしょ」驚いた組替え

(安藤アナ):真飛さんは「星」から「花」へと組替えを経験されています。その時はどういう心境なのですか。

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『組替え』(アプレジェンヌ辞典)
いわゆる人事異動。宝塚には花・月・雪・星・宙組があり、基本は所属する組で公演を行うが、所属している組から別の組に籍が変わることがある。慣れ親しんだメンバーと離れ、別の組に行くことはファンにとっても驚きと寂しさを伴うが、組に新しい風をもたらし、新天地で活躍する姿を見ると、さらに応援したくなる。
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「10年目で組替えをしました。その10年間にいろいろな組から先輩がいらして楽しかったんです。新しい風が吹いて、違う『男役像』が見られる。『こういう感じも格好いい』なと。お友達も増えるし、嬉しいなと思っていたんですけど、いざ自分が言われたら『えっ?うそでしょ?』と笑ってしまったぐらい。自分が出ていくとは思ってなかったので、びっくりしました」

「ただ、星組ではみんなで仲良く笑って楽しくやっていたので、心地良いんだけど、ちょっと男役像として自分は中途半端だなと思っていたんでしょうね。そんな時に話をいただいて、きっと神様から自立して男役をいろんな角度から見て学びなさいということなのだと思いました」

■エマ・エージェンシーは選ばれし団体

(安藤アナ):5つの組はカラーがそれぞれ違います。私の妻が91期で、同期の星組の組子さんに話を聞くと、真飛さんは公演後の余興も楽しいし、面白い人という(評判)。星組のエネルギッシュなところがあったわけなんですね。

「私、余興やったことないんです」

(安藤アナ):ツッコミ待ちの顔をしていますね(笑)

「もう楽しくてね(笑)。余興の練習を朝からやったりしていましたね」

(安藤アナ):特に星組は英真なおきさん率いる「エマ・エージェンシー」もあります。余興に力を入れる組だとか。

「よくご存じですね。有名なんですか? エマ・エージェンシーは選ばれし団体で、私は選ばれていないんです。だから単独、一匹狼で余興をやっていました。ちょっと中身は言えないですけれども、『すみれコード』がありますから」

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■自分が殻を破ったことで、みんなが歩み寄ってくれた