×

桂文枝、三遊亭圓丈さんを追悼

2021年12月5日 17:02
桂文枝、三遊亭圓丈さんを追悼

(本文)
心不全のため亡くなった落語家・三遊亭圓丈さん(76)の訃報を受け、桂文枝さん(78)が追悼コメントを発表しました。

■以下、桂文枝さんのコメント

1981年に
大阪でも新作の落語の会をやろうと
喜劇作家の
香川登志緒先生が
名付け親になり
会の名前を
つけていただきました。

そもそも大阪でも
やろうという
きっかけを作ってくださったのは
円丈師匠で
これ面白いからと
某放送局の
Iディレクターから一本のカセットテープをいただきました。
その落語
グリコ少年、こそ
東西に
円丈旋風を巻き起こし
やがては
私の
芸術祭大賞の
「ゴルフ夜明け前」
につながったのですから
僕にとっては
大恩人と言えます。

グリコ少年を初めて聞いた時
それまでの新作落語にはない
全く
新しいタイプの落語で
落語はこんなことも出来るんやと
テレビの司会と
古典落語の狭間で悩んでいた
私に 大きな刺激と
風穴を開けてくださいました

そして
第一回目の「創作落語の会」のゲストに
円丈師匠をお招き致しました
師匠とはその後、何度も共演し
新しい落語についても話し合いました

いつも
恥ずかしそうにボソボソっと
お話しながら
何を聞いても
常に
的を得た解答をいただきました

お身体を
お悪くしているとは聞いていましたが
こんなに急に
旅立たれるとは

同じ
新作派としては誠に寂しいことですし
円丈師匠の功績は
計り知れないほど
大きなものがあると思います

本当に
ありがとうございました

心よりご冥福をお祈りいたします

合掌