ダウン症の天才書家・金澤翔子、母と二人三脚で歩んだ軌跡 初のドキュメンタリー映画公開
■母と共に才能開花 世界中で個展開催
翔子さんは5歳から書家でもある母・泰子さんの元で書道を始めると、母と共に二人三脚で才能を開花させ、大河ドラマ『平清盛』の題字などを担当してきました。代表作の一つである『風神雷神』は、京都の建仁寺で国宝・俵屋宗達の『風神雷神図屏風』と並んで書が納められています。さらに、活動は日本だけにとどまらず、ニューヨークやプラハでの個展開催など世界的に活躍しています。
映画では、親子2人の日々の活動や全国巡回展に密着。生まれてすぐにダウン症と診断された翔子さんに母・泰子さんがどう向き合ってきたのか、どうやって彼女の才能を開花させていったのか、母と子が共に生み出す“書道”への挑戦に迫っています。
■母・泰子「元気や勇気を感じてもらえたら」
ドキュメンタリー映画が公開されることについて、母・泰子さんは「翔子と私のことが映画になると聞いてびっくりしています。翔子はまわりにいる人に喜んでもらいたい一心で、書いてきました。そばにいる私自身が、一番翔子に喜びや驚きをもらってきたのかもしれません。翔子の物語を観て、いろいろな方々が元気や勇気を感じてもらえたら嬉しいです」と思いを明かしました。
【金澤翔子さんプロフィル】
1985年誕生。東京都出身。5歳より母に師事し書を始め、20歳で銀座で初個展。伊勢神宮や東大寺など全国の名だたる神社仏閣にて奉納揮毫(きごう)。東京2020公式アートポスター制作。大河ドラマ『平清盛』題字担当。上皇陛下御製(天皇御在位中)を謹書。ローマ教皇来日に伴いバチカン市国に大作『祈』を寄贈。国内では愛媛県美術館、福岡県立美術館、上野の森美術館、森アーツセンターギャラリーなど多くの有名美術館にて大規模展覧会を開催。海外では、米国(ニューヨーク)、チェコ、シンガポール、ブラジル、ロシアなど世界各地で個展を開催。文部科学省スペシャルサポート大使。紺綬褒章受章。