湯沢市の高校で地元の伝統工芸士が講演 ふるさとの魅力に目を向ける大切さを語る
湯沢市の高校で川連漆器の伝統工芸士を招いた講演会が開かれました。
伝統工芸士は「生まれ育つふるさとの魅力に目を向ける」ことの大切さを語りました。
湯沢翔北高校雄勝校は、生徒たちが地域への学びを深め、
将来を考えるきっかけにしてほしいと、地元で活躍する人を招いた講演会を
定期的に開いています。
講師を務めたのは、地元湯沢市の川連漆器の伝統工芸士 渋谷直人さんです。
湯沢市の川連地区で生まれ育った渋谷さんは、
高校卒業後、川連漆器の塗師の父のもとで修行し、34歳で伝統工芸士になりました。
その後、イワナやヤマメを毛ばりで釣る趣味のフライフィッシングの竿の制作にも取り組みます。
竹に伝統の川連塗りを施した釣り竿は評判を呼び
現在、予約は3年待ちに。
今では竿の制作と釣り人を案内するガイド業がメインとなり、
秋田をはじめ全国各地の川で年間100日ほど釣り人を案内しています。
講演会で渋谷さんは自身のこれまでの歩みをたどりながら、
生活の礎にもなっている秋田の環境の魅力を語りました。
渋谷さん
「外国から来た人も都会から来た人も、お金を出してでも来たい人がいくらでもいるくらい自然豊かだし」
そのうえで、普段何気なく生活しているふるさとに
もっと目を向けてほしいと呼びかけました。
渋谷さん
「人間関係の摩擦よりもずっと大事なことは自然の中にはいっぱいあって、
それが近くにすぐあるんですよね。」
「ここの場所にいて知らないで終わっちゃうのはもったいないと思うんですよ」
湯沢翔北高校雄勝校は、今後もさまざまな機会を通して
生徒たちの地元への愛着を深めて、進路指導に取り組んでくことにしています。