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若者の間で“腰パン”“腰にチェーン”のブームが再燃 なぜ流行は繰り返すのか?

2022年9月3日 21:35
若者の間で“腰パン”“腰にチェーン”のブームが再燃 なぜ流行は繰り返すのか?
再燃している2000年代に流行した代表的なアイテム
去年頃からファッション界の注目キーワードとなっている“Y2K”ファッション。Y2Kとは“Year2000”の略で、2000年代に流行したアイテムを今流に着こなすスタイルのこと。いわゆる『腰パン』や『アームウォーマー』『腰にチェーン』『ヘソ出し』など、世代によっては一見“古い”や“ダサい”と感じるような懐かしのアイテムに、若い世代が今、夢中になっているといいます。

■TGCの会場を取材 若い世代が推す“Y2K”アイテム

3日にさいたまスーパーアリーナで開催された『第35回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2022 AUTUMN/WINTER』。ファッションに敏感な来場者たちを取材してみると、確かに約20年前に流行したアイテムを取り入れている人が見られました。来場者にY2Kの魅力を聞いてみると、ローライズパンツ、いわゆる“腰パン”を履いていた20歳の女性は「ハイウエストよりは今はトレンド的にもおなかを見せたいのでローライズの方が着ます。体形的に腰が細めなのでローライズを履くことで見せることもできる」と話しました。さらに、アームウォーマーをつけていた16歳・高校1年生の女性は「昔のアイテムがかわいい。アームウォーマーは腕が細く見えるし、ポイントになるから好きです。夏は暑いですけど(笑)」と話していました。

■時代が繰り返されるファッション なぜ再燃?

なぜ流行は繰り返されるのか。東京ガールズコレクションでステージを監修し、ファッション誌『ViVi』を中心に活躍する人気スタイリスト・森島友香さんに理由を聞いてみると「今の若い子たちからしたら逆に新鮮なものだと感じるし、“20年前の服って今着てる人いなくない?”と、他の人と差をつけたいという意識が強い子たちから広まった」といいます。

さらに、“韓国アイドル”の存在も追い風に。体のラインがはっきり分かるピタッとしたサイズのアイテムや、おなかが見える短い丈のトップスをアイドルたちが身につけていたことも、ブームがさらに広がった理由だと森島さんはいいます。

■“コロナ”の影響も 時代に合わせて変化するファッション

また、森島さんに、今季の代表的なトレンドアイテムを聞くと、見せてくれたのは色鮮やかなボトムス。“ビビッドカラー”も今注目のキーワードだといいます。「コロナ禍だと気分が下がることも多く、ネガティブになってしまいがちなので、服だけはポジティブで元気なカラーにしたいっていう傾向があります。ファッション誌のアンケートでも、ビビッドなものに注目しているという結果が見られました」と森島さんは話します。

また、“服だけでもテンションを上げよう”という思いを多くのブランドが意識するようになり、カラーものを増やしている風潮があるといいます。確かに来場している人を見てみると、ビビッドカラーを取り入れている人も見られ、19歳・服飾関係の学校に通う女性は「最近は特に周りも着ている人が多いし、トレンドというのもあって普段からビビッドカラーを結構着ています」と話していました。