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ももクロ15年の歩み「王道のアイドル像とは違う」独自の路線で活躍 

2023年5月19日 22:35
ももクロ15年の歩み「王道のアイドル像とは違う」独自の路線で活躍 
ももいろクローバーZ
5月17日に結成15周年を迎え、東京・国立代々木競技場第一体育館で記念ライブを行ったアイドルグループ・ももいろクローバーZにインタビュー。15年の歩みを振り返り、デビュー当時の思い出や、他のアイドルグループに対する意識、そしてももクロが目指すアイドル像について語りました。

2008年に『ももいろクローバー』という名前で結成され、2010年にシングル『行くぜっ!怪盗少女』でメジャーデビュー。2011年に早見あかりさんが脱退したあと、グループ名を『ももいろクローバーZ』へ改名。ヘビメタやプロレスとのコラボ、アクロバチックなパフォーマンスなどほかのアイドルとは異なる独自の路線で人気となり、2012年にはNHK紅白歌合戦に出場、2014年には女性グループとして初となる東京・国立競技場での単独ライブを成功させるなど、実績を積んできました。2018年に有安杏果さんがグループを卒業。現在は、百田夏菜子さん(28)佐々木彩夏さん(26)玉井詩織さん(27)高城れにさん(29)の4人で活動しています。

■玉井 15周年を迎えて「そういう人生を想像してなかった」

玉井さん:感覚的にはもう15年たったんだ、あっという間だなって感じるんですけど、振り返ってみた時に、本当にいろんな経験をしてきたなって。まさか自分の人生で紅白歌合戦に出場するだとか、国立競技場のステージに立てるとか、そういう人生を想像してなかったので。

佐々木さん:本当に15年の実感があんまりないので、もう15年もたったんだなっていう気持ちですね。でも、アイドルで15年って長い方かなって思うので、それを迎えられたのはすごくうれしいなって思うと同時に、でももっと先輩方には芸能生活40周年とかそういう方もたくさんいらっしゃるので、まだまだだなっていう気持ちと、どっちの気持ちにもなります。

■ある振り付けが嫌で… あーりんだけが泣いたワケ

百田さん:みんな元々アイドルになりたいとか、アイドルをやりたいって入ってきたわけではなく、あーりんが唯一、ちょっとかわいらしいイメージでグループに入ってきてくれて、「あれ?思った感じじゃない」って思った瞬間もあーりんはあったみたいなんですけど。

佐々木さん:私もアイドルになりたくて芸能界に入ったわけではなかったけど、ももクロに入るってなった時にアイドルって聞いていたので、かわいいフリフリの衣装を着て「君が好き」みたいな歌とか歌ってかわいいポーズしたりっていうのをイメージして入ったんですけど、全然そういう歌もないし、衣装もそんなフリフリな衣装は全然なかったし、一番それをこのグループに望んだらいけないなって諦めがついたのはみんなでキメポーズをする振り付けの時に、みんながコマネチのポーズをやりたいって。

玉井さん:結構話しながら作っていた時に、コマネチしたら面白いんじゃないって言ってたら、(あーりん)1人だけ浮かない顔して。

高城さん:泣きながら嫌だって(笑)

佐々木さん:アイドルなのにっていうのが衝撃的で嫌だって言ったんですけど、多数決で当時メンバー6人だったんですけど5対1で負けて、結果コマネチをすることになったんですけど。その時に、ああ、そういうグループに自分は入ったんだって踏ん切りがつきました。

百田さん:でもそういう個性的なことだったりとか、みんなで楽しく作ってきたことが、他とは違うっていう風に注目してもらえたりとか、何か変なアイドルがいるみたいな感じで、いろんな方に見ていただけるようになったっていうのもあると思うので。

佐々木さん:あえてそのアイドル像から外れたことをやってきたというわけではなくて、今の自分たちが楽しいと思うこととか面白いと思うことが、本当に周りの方から見たら、王道のアイドル像とは違うっていう風に面白がってもらえたっていうのは、本当に自分たちにとってはすごくよかったなって思いますね。

高城さん:楽しいをやってたらこうなった。

佐々木さん:ほんとこんな15年もやると思っていなかった!

■“AKB”に“モー娘。”他のアイドルに対する意識

百田さん:ライバル心っていうのは本当になくて。

高城さん:なんなら(私たちも)ファンの一部。「AKB48さんかわいい」とか、「モーニング娘。さん、本当にかわいい」みたいな。「モーニング娘。さんみたいになりたい」みたいな。

玉井さん:アイドル戦国時代と言われてる時代を、いい意味で盛り上げていく同志みたいな感覚ではあったんですけど。そういう歌を歌いたいなってもちろん思ってたんですけど、ただカラオケで歌いたいとか、ちょっとライブでカバーさせてもらうとかその程度で、他のアイドルの色っていうのを、自分たちのグループに持ってこようっていうのはあんまり思ってなかったかもしれない。

佐々木さん:アイドルフェスとか昔よく出させてもらっていた時は、他のアイドルたちのパフォーマンスを見られるのが楽しみで仕方なくて、でもちゃんと自分たちのライブを見てもらいたい、爪痕残さなきゃっていう気持ちはもちろんあったんですけど、どっかで早く終わったら次はあの子たちを見に行って、みたいな気持ちはずっとありました。

■高城 芸能界の大御所に言われた言葉

高城さん:私が今まで芸能生活の中で大先輩から言われた言葉で印象的なことがあって、会話の中で「大先輩ですから」って言ったことに対して、「いや先輩とか後輩とか関係ないから、あんたたちもすごいところがたくさんあって」っていうのがすごく響いて、大御所になっても、後輩にちゃんとすごいことをすごいって伝えてくれる先輩って本当に貴重だなって思ったので、私たちもいつまでも後輩のすごいところを尊敬できる先輩でいたいなと思います。

■百田「みんなで進んで行けたら」アイドルとしての覚悟

百田さん:今までもずっと、その時その時を大事に活動してきて、私たちらしく、常にその時を楽しんでいたので、これからもいろんな選択肢があると思うんですけど、選択肢を自由に選べるって、なんかステキなことじゃないですか。それがアイドルだからできないとか、グループ事情だったりあると思うんですけど、でも私たちは私たちならではのグループらしさっていうことで、その時その時の一番良いものをみんなで選択しながら進んでいけたらいいなって思います。