黒柳徹子、自分は他の子どもとは違う 『続 窓ぎわのトットちゃん』 タイトルに込めた思い
『続 窓ぎわのトットちゃん』は、1981年に発売された大ヒット作『窓ぎわのトットちゃん』(講談社)の続編。トットちゃんが、東京大空襲の数日後、青森に疎開してから、音楽学校を卒業後、NHKの専属女優になり、ニューヨークに留学するまでが描かれています。
続編の出版にあたって、黒柳さんは「小学生時代の思い出をまとめた『窓ぎわのトットちゃん』という本を書いたのは、今から四十二年前のことです。私は、小学一年生で、最初に通っていた学校を退学になり、『トモエ学園』という学校に転校しました。“自分は、他の子どもと違うのかもしれない”という疎外感のようなものを感じていた」と、振り返りました。
また、黒柳さんは「私が『若い女性』という雑誌でトモエ学園の連載を始めた頃、世の中からなんとなく疎外されている人たちが、“窓ぎわ族”と呼ばれていて、それが流行語になっていました。私も、最初に退学になった小学校では、学校の前を通るチンドン屋さんが見たくて、いつも教室の窓ぎわにいたので、“私も窓ぎわ族だ”と思ったものです」と、タイトルの意味合いを明かしました。
さらに、黒柳さんは「戦争について知りたい方が読むのもよし、自分にどんな才能があるのかわからない人が読むのもよし、“自分は普通じゃないかもしれない” “失敗ばっかりして、世の中に必要とされない人間なのかも”なんて思っている方が読むと、もしかすると参考になることが書かれているかも知れません」と、同じ境遇を持つ人たちに向けてつづっていました。