若者が行列をつくる中華料理店 お客さんの目的を取材 売り上げアップにつながった“偶然の産物”
東京・墨田区に、いま若い世代が行列をつくる中華料理店があります。おしゃれな内装で本格中華を食べることができるのですが、訪れるお客さんたちには、食事だけではないある別の目的がありました。店を訪れたお客さんたちに話題になっているワケを取材しました。
■訪れるお客さんの目的は…?
いま、この『フーフー飯店』で食事する様子を真上から撮影することが、SNSでバズっているんです。
お客さんは、実際にどのように真上から撮影しているのでしょうか。まず、カメラを起動したスマートフォンを、頭上にある荷物置きに設置。荷物置きは金網になっているため、レンズの位置を調節することで、真上から撮影できるということです。
■真上から撮影する良さ
お客さんたちは、真上から撮影することにどんな魅力を感じているのか、話を伺いました。この春から大学生になるという18歳の学生は、「あまり普通のお店ではない、ここならではの独特な撮り方なので」と、この店ならではの撮影の仕方であるといいます。さらに、友人と一緒に訪れた17歳の学生は「自分たちも映ることができるので、思い出になるかなって」と魅力を明かしました。
また、18歳と17歳の学生は「スマホを(棚の上に)置いちゃうから、もう相手としゃべるだけみたいな。ご飯に向き合って食べられる。集中できる」と、真上から撮影するメリットも明かしてくれました。
■実はお店にとって“偶然の産物”
料理長の西塚隼之介さんによると、一般のお客さんが投稿したTikTokの動画をきっかけに、2024年2月頃から話題だというこの現象。
仕掛けたワケを聞くと「もともとは上のこの網棚も、お客様が少しでも広くスペースを使えるように、荷物置きとして上に設置したっていう」と、意図していなかった現象であることを明かしました。
さらに「驚いていますね。まさかこんなことになるとは。シフトも今までどおり組んでたのが回んなくなっちゃって、急きょ組み直したり。売り上げも、過去最高売り上げから1.7~1.8倍とかに伸びました」と“うれしい悲鳴”をあげていました。
真上から撮影できる座席の数は限られていますが、荷物置きとして設置した棚が思いがけない形で売り上げにつながったということです。