デザイナーの桂由美さんが亡くなっていたことを、桂さんの公式サイトが発表しました。94歳でした。桂さんは1964年に日本初のブライダルファッションデザイナーとして活動をスタート。パリやニューヨークなど世界30以上の都市でショーを行うなど、“ブライダルの伝道師”と称され、世界的に活躍しました。

2016年10月、熊本城を前に行われた結婚式で永遠の愛を誓う10組の新郎新婦。実はこの市民結婚式、熊本地震で挙式の中止を余儀なくされたカップルのために桂さんが企画したものでした。

その中に上原さん夫妻の姿も。ゆいさんには、桂さんがデザインした大きなバラがあしらわれた純白のウェディングドレスが用意されました。
■上原ゆいさん
「やっぱり素敵ですね。リボンとかよりもお花の方が好きなので、うれしいですね」

前の年に生まれた長男の大毅ちゃんも一緒に晴れの日を迎えた上原さん夫婦。『苦難を乗り越え、幸せになってほしい』そんな桂さんの願いを心に刻み新たな一歩を踏み出しました。
■上原慶人さんとゆいさん
「これから先、地震以上の困難があるかもしれませんが、共に乗り越え、笑いあえる家族であることを誓います」

あれから8年。当時、山都町で暮らしていた上原さん一家は、2年前に津奈木町に移住。夫婦はともに地域おこし協力隊として町をサポートしています。当時、1歳だった大毅ちゃんはもう小学生。今では5歳になるかわいい妹の朝葉ちゃんも。

当時の桂さんの印象について上原さんは…。
■上原慶人さん
「とにかくパワフルで声も出るし、ハキハキしゃべるし、すごく元気なおばあちゃんだなというのが印象でしたね」
■ゆいさん
「絶対、他ではできない経験、大変だったんですけど、思い出としてはすごく大事な素敵な思い出として残っています」

人生の節目となった8年前の結婚式。桂さんへの感謝を胸に、幸せな生活が続いています。

■上原慶人さんとゆいさん
「桂由美さんありがとうございました。ゆっくり休んでください」