半導体不足と“国家事業”政府の描く戦略は
2021年の日本経済に影を落とした半導体不足。家電などの需要が高まる年末年始も、影響は続いています。政府の描く戦略とは。
都内の家電量販店。年賀状用のプリンターや冬の暮らしに欠かせない給湯器などの在庫がなくなっていました。
ジョーシン王子店・武井祐二店長「コロナの影響はあったんですけれど、それに加えまして、半導体不足が重なりまして、ここまで拡大された」
2021年はコロナ禍の「巣ごもり」に伴い半導体需要が急拡大。例年より早い入荷に努めました。
あらゆる電子機器に使われ「産業の脳」と呼ばれる半導体。その多くを輸入に頼るいま、安定的な確保が最重要課題です。
こうした中、台湾の半導体大手TSMCは熊本県での工場建設を発表しました。投資額はおよそ8000億円。この事業を念頭に、政府は工場建設を補助する法律まで定めました。
萩生田経産相「半導体産業の基盤を我が国に取り戻すチャンスは、これを逃せば二度とこない」
政府が半導体を「国家事業」と位置付けた2021年。経産省関係者は、「ここで進めないと工場も技術も他国に取られる」と危機感を強めます。
各国との半導体争奪戦を勝ち抜き、日本の競争力を高められるか。2022年もたゆまぬ取り組みが求められます。