記録的な円安続く中、日銀・金融緩和策の修正を決定 黒田総裁「金利引き上げではない」 市場は“事実上の利上げ”と受け止め
記録的な物価上昇が続く中、日銀は20日、これまでの大規模な金融緩和策を修正することを決定しました。
日銀は、低い金利を誘導する政策をとっていますが、20日の金融政策決定会合で、これを修正しました。金利の変動幅を拡大し、これにより長期金利が上昇する可能性があります。
黒田総裁は、市場で「事実上の利上げ」とみられていることについて、「金利の引き上げでない」と述べた上で、「あくまでも金融資本市場の動向を踏まえて物価安定の目標をできるだけ早期に実現するため金融政策を行っている」と述べました。
しかし、日銀のサプライズともいえる決定を、金融市場は事実上の利上げと受け止め、波乱の展開となりました。
長期金利が上昇し、為替相場も一気に円高になりました。また日経平均株価も、一時は800円を超える下げ幅となりました。
黒田総裁の来年4月の任期満了を前にした今回の決定に、ある市場関係者は「市場が金融政策の修正を催促する前に効果的なタイミングを狙い利上げに踏み切ったのではないか」と話しています。