使い捨てカイロ「ホッカイロ」などで知られた「白元」が２９日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。

　白元は大正１２年創業の老舗日用品メーカーで、使い捨てカイロ「ホッカイロ」や「ミセスロイド」などの防虫剤、保冷枕「アイスノン」などのヒット商品で知られている。

　しかし、主力事業のカイロ部門が伸び悩む中他社の参入で保冷剤部門の売り上げが大幅に減収となり、昨年度の売り上げは大きく落ち込んだ。今年１月には製薬会社「興和」へカイロ事業を売却するなどしたが資金繰りがつかず、民事再生法の適用を申請したという。

　民間調査会社の帝国データバンクによれば負債総額は２５５億円で、今後は事業を継続しながら再建を目指すという。

　なお、白元は商品はこれまで通り「安定的に供給していく」としている。