3メガバンク、“シティ銀”買収を検討
シティバンク銀行の個人向け業務部門買収の打診を受け、3メガバンクが検討を行っていることがわかった。外貨預金や顧客基盤などに魅力がある一方、黒字化できるかなどが焦点になる。
アメリカ大手金融グループの日本法人・シティバンクは、赤字となっている個人業務部門の売却に向け、今週、買収の打診を始めた。これを受けて、三菱UFJやみずほ、三井住友フィナンシャルグループなどの大手銀行グループが、買収後の黒字化の可能性などを含めて調査・検討を始めた。
シティバンクの4兆円近い預金量、中でも外貨預金は、海外融資が増える銀行にとっても魅力の一つだが、一方で、日本の銀行に買収された場合に今の客がそのまま残るのかなどが懸案事項となっている。
シティバンクは、金融庁から個人向け業務での黒字化を指導されたことなどから、日本国内に30以上ある店舗の統廃合でコストを削減することも検討してきたが、リストラ作業が難しいことなどから一括での売却にかじを切った。法人向けの業務は、これまで通り続ける方針。