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企業トップに聞いた「今年の賃上げ」西武HD・西山隆一郎社長

2024年1月6日 18:02
企業トップに聞いた「今年の賃上げ」西武HD・西山隆一郎社長
約30年ぶりの賃上げ率となった昨年に続き、今年も賃金上昇への期待が高まる経済界。春の労使交渉(=春闘)が始まるのを前に、西武HD・西山隆一郎社長に賃上げの見通しなどについて聞きました。

■今年の賃上げについて

「賃金水準を引き上げるという前提で今検討しております。水準についてはまだ未定でございますけれども、今、日本全体で賃金の好循環ということで、1年くらい前から良い転換が出来てきていると思います。一企業としても、この流れを日本経済への貢献としても、崩したくない。賃金物価が上がりも下がりもしない、慢性デフレが四半世紀以上続いて、賃金もそういう状況で、こういう状況は先進国では日本だけです。ここからの脱却ということで、転換点になる流れがすでに少し出来ていると思いますので、一企業としても検討をしていくということでございます」

「やはり訪日外国人の方、つまりインバウンドがかなり戻ってまして、実際に数字で申し上げますと、足元では昨年の11月12月、私ども西武プリンスホテル、ワールドワイド、プリンスホテルブランドのホテルの室料収入ベースで、インバウンドの部分でコロナ前の1.5倍になっています。インバウンドは完全に室料収入ベースで戻ったと。その1.5倍のうち、例えば国別で見ると、アメリカとかオーストラリアのインバウンドの収入は2倍にもなっていますので、ここは手応えを感じている」

「鉄道についても定期外収入、観光の方やレジャーの方の収入でコロナ前に戻りつつあるものの、定期券収入は生活対応の変化で、リモートワークもいい意味で社会に定着したわけで、その部分でコロナ前に戻りきらないというところがまだございます。さらにインバウンドが増えてくるであろうと予想しております。今までの訪日外国人のインバウンドのピークは、2019年の3188万人ですけれども、予想としてはこれをゆうに超えてくるのではないかと思っております。そういった中で、多く訪れる訪日外国人の皆様に日本の魅力を味わっていただいて、日本の魅力を発信したいという思いでいっぱいです。そのためにも供給サイド、ホテルもそうですし人も、きっちりと整えて整備していくことが課題かなと思っております」

■海外展開について

「昨年12月1日ニューヨークにザ・プリンス キタノ ニューヨークをオペレーターとしてリブランドオープンしました。西武・プリンスホテルズワールドワイド、国内外ホテルを今は約80ですが、概ね10年ぐらいで250にする予定でございます」