「サントリー中国ホールディングス」は１９日、中国のビール大手「青島ビール」との合弁を解消し、合弁会社２社の全株式を青島ビール側に売却すると発表した。

　サントリー中国は２年前に、青島ビールと５０％ずつ出資して中国・上海に合弁会社２社を設立。上海や江蘇省を中心に青島ビールや「三得利（サントリー）ビール」などの製造・販売を行っていた。売り上げは年間約４００億円だった。

　しかし、現地で競合他社との競争が激しくなったことや、中国の景気が減速傾向にあることなどから売り上げの伸びが見込めないと判断し、来年の春までに、保有する全株式を約１５６億円で青島ビールに売却することで合意した。

　ライセンス契約を結んだため、合弁解消後もサントリーブランドのビールの中国での販売は続けられる。サントリーは中国では今後、ウイスキーやワインなどの販売に力を入れる方針。