伊勢志摩サミットに先立ち新潟市で開かれていたＧ７（＝主要７か国）農業大臣会合が「新潟宣言」を採択し閉幕した。宣言には女性や若者の農業への参加を促す取り組みが盛り込まれた。

　７年ぶりに開催されたＧ７農業大臣会合では先進国に共通する、農家の担い手不足の問題が大きなテーマの１つだった。将来、世界的な食糧不足が懸念される中、若者や女性にとって農業を魅力のある産業にする仕組みづくりが必要。そこで、議長国の日本は、女性や若者の農業への参加を促すための国際会議を提案し、「新潟宣言」にはその会議の開催が盛り込まれた。早ければ今年秋にも東京で開かれる予定。

　森山農水相「Ｇ７が連帯して取り組むことで世界の食糧安全保障に貢献できる」

　また、家畜の疫病などについて情報を共有する枠組みを新設することも合意された。森山農水相は今回の会合の成果は伊勢志摩サミットの議論にも反映されるとの見方を示した。

　世界の人口増加や気候変動で農業をとりまく環境は厳しさを増している。「新潟宣言」を今後どう実行に移すのか各国のさらなる連携が求められる。