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半導体事業の分社化決議 東芝が記者会見

2017年1月27日 17:57
半導体事業の分社化決議 東芝が記者会見

 アメリカの原発事業で最大7000億円の巨額損失を計上する見通しとなった東芝は、27日午後、その対応について記者会見を開いた。東京・港区の東芝本社から安藤佐和子記者が伝える。

 27日の会見で、東芝の綱川智社長はまず、巨大な損失を計上することになった海外の原発事業について見直すと述べた。

 東芝・綱川社長「原子力事業につきましては、エネルギー事業の中で最注力領域としてきたが、この位置づけを変えていきます」

 そして、今後は海外の原子力事業を社長の直轄とすることや、巨大な損失を生み出しているアメリカの原発事業について管理強化をはかると述べた。

 また、東芝は原発の損失を埋め合わせるためにスマートフォンなどに使われる稼ぎ頭のフラッシュメモリーの半導体事業を分社化する。フラッシュメモリーの新会社の株式の20%未満を売却し、資金を得ることを想定している。

 東芝はこのほかに、保有資産の売却などで資本を増強したい考えで、日本テレビの取材では、東芝の幹部は今年度の決算で「債務超過を回避できるかもしれない」との見方を示している。

 しかし、政府関係者は、問題は債務超過の回避ではなく、今後も残るアメリカの原発事業のリスクをどう遮断できるかだ、と指摘していて、真の経営再建には時間がかかりそうだ。