「すごく損した気分」 37年ぶり歴史的「円安」影響続々… 海外旅行の両替は? 輸入品“3回値上げ”の店も
27日(23時17分)現在の円相場は、1ドル=160円50銭台で推移していて、37年6か月ぶりの「円安」水準が前日から続いている、という状況です。飲食店からは、海外から輸入する材料について、「開業以来いちばん高い」と悩む声も聞こえてきます。
27日夜、news zeroは東京・新宿区のアメリカンレストラン「キャッスルロック」を訪ねました。
アメリカ産を中心に、外国産の牛肉を使った、ステーキやハンバーガーが売りだといいますが…
アメリカンレストラン オーナー
「仕入れの値段は、始めたころよりは、倍近くになっている。『円安』のニュースが流れますので…また牛肉(の値段)が上がっちゃうのかなって」
オーナーが口にしたのは、進む「円安」への不安…。
約37年6か月ぶりの「円安」水準となるなか──
このレストランでも、肉の仕入れ価格が開業以来、最も高くなっているということです。
それでも、値上げを避けるため、工夫をしているといいます。
アメリカンレストラン オーナー
「ピクルスとか、好き嫌いがあるものは省いて、有料とさせていただいて…」
「懸念は、(仕入れる肉の)値上げが定期的に続くようだと、ちょっと厳しいなと」
一方、東京・品川区にある、ヴィンテージショップ「POINT NO.39」では…
ヴィンテージショップ オーナー
「こういったものも、海外から入れているものです。40%くらい値上がりしてるんですかね」
──37年半ぶりの「円安」水準ということですが?
ヴィンテージショップ オーナー
「ちょっと慣れちゃいましたけどね。どんどん上がってきてるというので…『またか』という感じです」
海外から部品などを仕入れているこの店は、「円安」などの影響で、2022年から今年1月まですでに3回、値上げをしてきたといいます。
余儀なくされるのは、商品の値上げだけではありません。
ヴィンテージショップ オーナー
「コロナは明けたんですけど、今度は『円安』というところで、持っていくお金が大変になる。海外に行って、(商品を)いろいろ見ることができない」
「円安」が進むなか、“自分の目で商品を選ぶこと”が難しくなったといいます。
同じく、歴史的な「円安」に直面するのは、これから海外に向かう人たちです。27日、羽田空港で話を聞くと…
カナダ経由でアメリカへ行く人(20代)
「半年くらい前に(行くと決めた)。ホテルを現地決済にしなければよかった。ちょっとずつ上がってて…」
「予約したときより、全然高い」
一方、両替所に向かった女性は…
店員
「6万円ですと、365ドルのご用意です」
ハワイへ行く人(50代)
「それしかないんだ。すごく少なく感じる…」
結局……
──何ドルになりましたか?
ハワイへ行く人 (50代)
「10万円を…608ドル。すごい損した気分ですよね」
両替の予算を大幅に変更し、「円安」を嘆きながら、ハワイへ飛び立ちました。
市場関係者は、“アメリカの金利が下がる兆しが出てこないと、いまの水準の「円安」が1~2か月は続くかもしれない”と話しています。
(6月27日放送『news zero』より)