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財務省「ない」とした“森友交渉記録”提出

2018年5月23日 14:07
財務省「ない」とした“森友交渉記録”提出

森友学園をめぐる国有地売却問題で、財務省は当時の佐川理財局長が国会で「ない」と答弁していた、財務省側と学園側との交渉記録を23日朝、国会に提出した。

財務省が提出したのは、およそ3000ページの改ざん前の決裁文書や957ページの森友学園側との交渉記録。交渉記録について、佐川氏は国会で繰り返し「廃棄した」と答弁してきた。

2016年3月、理財局の幹部と森友学園の理事長だった籠池被告とのやりとりや、安倍首相の昭恵夫人の名前、さらに昭恵氏付の職員だった谷査恵子氏と財務省側のやりとりなどが記されている。

記録には、3年前の11月に谷氏が財務省側に連絡した内容が書かれている。その中で、谷氏は「総理夫人の知り合いの方から優遇を受けられないかと照会があり、当方からお問い合わせさせていただいた」と話している。森友学園側が昭恵夫人に、国有地の貸付料を安くしてもらえないかと要望したことを、谷氏が財務省側に伝えていたことがわかる。

このほか、およそ30ページの「本省相談メモ」も提出された。このメモもことし4月、太田理財局長が国会で追及を受けた際「まだ発見できていない」と答弁していたもの。

一方、交渉記録について去年2月に国会で取りざたされた後、理財局の職員が交渉記録を廃棄するよう指示していたことも新たにわかった。

改ざんに加え、記録の廃棄も指示していたことで財務省の責任がさらに厳しく問われることになりそうだ。