震災事業巡り便宜 公取が農水省に申し入れ
東日本大震災の復興事業を巡り、農水省の地方部局の職員がゼネコンに勤めるOBに入札関連で便宜を図ったなどとして、公正取引委員会は、農水省に対し再発防止策などをとるよう申し入れを行った。
この問題は、復興事業の土木工事を巡り、農水省東北農政局の職員が、OBが勤める準大手ゼネコン「フジタ」の提出書類を事前に添削するなど便宜を図っていたもの。
公正取引委員会はこうした便宜によりフジタが工事を受注したとして、独占禁止法違反で排除措置命令を出した。また、農水省に対しては「競争入札の制度・趣旨を無視した行為だ」として再発防止策などをとるよう申し入れを行った。
農水省では、今後事実関係の確認を行った上で便宜を図った職員を処分するほか、工事の発注業務を行う全ての職員には法令の遵守を徹底させていくとしている。