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日商集中討議 “中小企業の人手不足”深刻

2018年7月18日 22:33

各地域の中小企業を束ねる商工会議所のトップらが集まり、経営課題について集中討議を行った。中小企業の人手不足が一層、深刻になっていることが浮き彫りになった。

日本商工会議所が開催した集中討議には、全国132の商工会議所のトップらが集まり、人手不足の深刻な状況や人材確保の方策などが共有された。

愛知県の一宮商工会議所からは、地元に就職する学生が少ないことから、企業が直接、学校を訪問し、就職を呼びかけたり、文化祭で企業のブースを出したりすることも検討中であることが紹介された。

また、複数の会議所から、働き手の確保がただでさえ厳しい中で、“人材派遣会社が間に入ってさらに賃金をつり上げている”という悩みが聞かれた。

一方で、人手不足の対策となるITの導入がまだ十分に広がっていないことを受けて、日商の三村会頭は、「日本の99.7%を占める中小企業の生産性が向上しない限り、日本は成長できない。(IT導入による生産性向上が)一気に広がる発火点が来ると信じてやまない」と述べて、IT活用の好事例を一層、広めていく意向を示した。