肌に優しい素材で流行のデザインの服を
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「アトピー性皮膚炎 患者は増加傾向」。和紙素材を使った肌着のブランドを運営する佐野幸策氏に話を聞いた。
厚生労働省の患者調査によると、2014年のアトピー性皮膚炎の推計患者数は約45万6000人。1987年の22万4000人ほどから、ほぼ倍増している。
また、そのうちの36%が0歳から19歳、44%が20歳から44歳と比較的若い世代に多くなっている。
ネット上ではこんな意見が見られた。
「子どもにアトピーのつらさは経験させたくない」
「食べ物も石けんも、水まで気を使っている」
「アトピーだと着たい服を着られない」
――佐野さんのご意見をお聞きします。フリップをお願いします。
「朝、子どもの首に“ひっかき血”を見るつらさ」
これは実際、自分の子どもがこういう状況で肌が弱かったのですが、それがきっかけで今回ブランドを立ち上げたというのがあります。
また、製品になったときに知ったことがありまして、自分と同じ年くらいの人たちも着たい服が着られないという悩みがあったんですね。もともとアパレルの仕事をしていたので、肌が弱い人も流行のものとかが着られればいいなと思っています。
――そういう思いから、繊維に対してどういう追求をされていったのでしょう。
例えば、今回の和紙なのですが、ほかのコットンや化繊というのは繊維の表面が毛羽立っていて肌にすごく刺激があるんです。ところがうちの和紙素材は、すごく刺激が少ないので、やはりそういうところを考えたりしています。
あとは、こちらのロンパースなんですが、普通のロンパースは首もとの長めの部分がない状態だと思うのですが、私どものものは、これまでの経験からハイネックにして、首もとをかいたりとかする機会をなるべく与えないようにしています。やはり自分の爪で傷をつけることでよりひどくなってしまう。ですので、そういった機会をなるべく与えないように開発をしています。
――普通ですと、首が開いている丸首のものをよく見ますし、こういうものというのはシンプルなものが多いですが、こちらはボタンとかも工夫されていてかわいいですよね。
そういうひとつひとつのものに気を使って、実際、肌だけではなく、使用している子どもやその親御さんとかにファッションの面でも気持ちのストレスがなくなると思うんですよね。
――そういうものが広まるといいですね。
【the SOCIAL opinionsより】