経団連が警鐘“日本の電力は危機的状況”
経団連は、日本の電力の状況は危機的な状況にあるとして、政府は早急に電力システムの将来像を国民に示し、課題解決に向けて取り組む必要があると警鐘を鳴らした。
経団連 中西宏明会長「(原子力)エネルギー抜きで、今のパリ条約を含めて、約束を守るだけでなく、世界を危機に陥らせている気候変動に対する対処策はないと思っている」
経団連の中西会長は、電力をめぐる課題の解決に向けた経団連の提言を発表した。提言では、東日本大震災での原発事故から8年経過したにもかかわらず、日本では依然、化石燃料の比重が8割を超えている現状を指摘した。原子力発電所の稼働は9基にとどまっていると説明し、政府は一層、国民に原発の必要性を明示すべきとしている。
また、太陽光発電を中心に再生可能エネルギーが増えたものの、コストが高いことや安定的な電力供給の面での課題解決が必要だとしている。
中西会長は、このまま放置すれば電気料金がさらにあがる可能性を指摘し、必要な改革が進むように、政府は電力システムの将来像を示すべきとしている。
経団連としても、より良い電力システムの構築に向けて広く働きかけるとしている。