日銀“金融政策の現状維持”決定 国債買い入れも継続
歴史的な円安水準が続く中、日本銀行は金融政策決定会合で、政策の現状維持を決めました。これをうけて円安は加速し、円相場は1ドル=156円台後半まで下落しました。
今回日銀は、現在の政策金利を据え置いたほか、市場が注目していた国債の買い入れ方針も変更しませんでした。
植田総裁は会見で、円安が現時点では基調的な物価に大きな影響は与えていないと判断したと説明しました。
日銀植田総裁
「基調的な物価上昇率への大きな影響はないと、みなさん判断したということ」
一方で植田総裁は、基調的な物価上昇率に「無視できない影響」が出てくれば金利を引き上げると改めて述べたほか、消費が冷え込まないかなども注視する考えを示しました。
日銀植田総裁
「程度によっては、これまでも若干そうでしたが、実質所得に対する下押し圧力を通じて、消費に悪影響が及ぶという可能性もゼロではないと思います」
しかし円安をけん制するトーンに大きな変化がなかったことから、円安はさらに加速しました。
市場の焦点は政府・日銀がいつ為替介入に踏み切るかに移っています。