×

企業トップに聞いた「今年の賃上げ」ANAホールディングス・芝田浩二社長

2024年1月6日 18:01
企業トップに聞いた「今年の賃上げ」ANAホールディングス・芝田浩二社長
約30年ぶりの賃上げ率となった昨年に続き、今年も賃金上昇への期待が高まる経済界。春の労使交渉(=春闘)が始まるのを前に、ANAホールディングス・芝田浩二社長に賃上げの見通しなどについて聞きました。

■今年の賃上げは?

「従業員、我々社員のがんばり、貢献に報いるためにも、賃上げについてはしっかりと取り組んでいきたいというふうには思っています。賃上げで一番大事なことっていうのは、継続的に賃上げをしていくんだと、こういうことだと思っていますので、今年の賃上げ率と、将来の賃上げの余地と、そういったところをしっかり見極めながら、賃上げの率については双方で納得した形で決めていきたいと思っています」

「4.4という数字を意識しながら、賃上げ率っていうのは決めたい。若い人材のエンゲージメントを高める意味で、しっかりと目を配っていきたいなと。我々の賃上げ、賃金カーブをみると、相対的にちょっと低いのかなという思いがありますので、そこはしっかり手を入れていきたいなというふうに思います」

■能登半島の地震について

――地震の影響は?

「短期的に落ちることはあろうかと思うんですけれども、年度全体をみるとしっかりとした成長は見込めるだろうと思います」

――何か対応は?

「すでに募金を始めました。社員の募金と、お客様のマイルを使った寄付、それに加えてふるさと納税、こちらのサイトもすでに運用を始めています。それに加えて、私どもは航空輸送事業者ですので、輸送のお手伝いをしっかりとさせていただきたい。たとえばきょうすでに、セブン&アイさまとの提携便により、羽田から小松空港へ500mlペットボトル2万本の輸送を完了しています。引き続きこういった需要ニーズがあれば、しっかりと我々のスペースを確保してお届けをしたいと思っています」

■新サービスについて

――今後、力を入れていきたいサービスは?

「コロナで業績がずいぶん落ちこんだんですけれども、実際、昨年2023年は、国内線国際線ともに回復しました。今年はその回復をさらに成長に繋げる年にするんだという思いで取り組みを進めています。その成長のドライバーは国際線だと思います。国際線につきましても、コロナの期間中にずいぶん休止をしていた路線もあります。ここをしっかりと回復をさせる。それと、国際線の新規就航もやっていきたいと思っています。」

ーー具体的には?

「国際線はヨーロッパ方面の新規就航を計画しています。それによって多くのお客様に、今年はパリのオリンピックもありますので、国際線をご利用いただいて、それは結果的に私たちの業績の回復成長に繋がっていくんだろうと思います」