物価高乗り切る「アイデア商品」 “カニカマ”専用ピックに「立冬ヌーヴォ」 回転寿司は…
物価高による家計への影響が、日に日に大きくなっています。こうした中、値上げの波を乗り切るアイデア商品が話題となっています。
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登場したのは、カニ脚を模した商品です。街の人に、何に使うかを尋ねました。
30代
「僕は耳かきですね」
40代
「画びょうとり」
5歳
「ハート。ハート」
40代
「何かとめる」
40代
「髪の毛じゃないよね」
正解は――
商品を監修したカニカマを製造する「スギヨ」広報・田畑梨杏里さん
「『大人のカニカマ』に刺しますと、まるでカニを食べている雰囲気を味わえる商品になっております」
先端のピックの部分をカニカマに刺したら、脚を持って、そのままカニカマをガブリ。まるで本当のカニを食べているぜいたく気分が味わえる「カニカマ専用ピック」です。今月、都内で先行販売したところ、期間を延長するほど好評だということです。(※ハンズ新宿店 期間限定)
実際の使い方がわかった30代の男性は、「これあると、きょうカニカマ買ってこようかとはなると思う」。輸入物を中心に本物のカニが高騰している今年の冬、楽しくカニカマを食べて、節約もできそうです。
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物価高をお得にするアイデアは、スーパーにもありました。日本とは正反対のオーストラリアの季節を生かして作られた新酒のワイン「立冬ヌーヴォ」です。フレッシュさの中に、ほどよくブドウの熟成を感じる絶妙なバランスの味わいに仕上がったということです。
「飲んでみたいですね。値段も高くないですし」
なんといっても魅力的なのが、今月17日に解禁のフランス産「ボジョレ・ヌーボー」の半分ほどだというお値段です。この値段を実現したアイデアとは――
成城石井商品部 酒バイヤー 長澤卓也さん
「輸送コストの低い船便で、立冬ヌーヴォを輸入することになりました」
今年のフランス産ボジョレ・ヌーボーはウクライナ情勢などによる航空輸送費の高騰で、商品によっては昨年の2倍ほどの値段に上昇しました。一方、オーストラリア産「立冬ヌーヴォ」は大幅に輸送費を抑えられる船便を活用しているため、安く販売できるのです。
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物価高でもお得なアイデアは、回転ずしチェーンにもありました。「くら寿司」は10月に値上げに踏み切り、一皿110円のすしを115円にしましたが、具だくさんの海鮮丼の価格はワンコイン500円に据え置きました。(※平日午後5時まで限定販売。一部取り扱いのない店舗もあります)
「ワンコインだったら、おなかもふくれて、いいボリュームですね」
それを可能にしたアイデアとは――
くら寿司 広報部マネージャー 小坂博之さん
「“低利用魚”といいますか、そういった面でコストをおさえられている」
漁の際、網にかかる一般的にはあまり使われない魚を活用することで、海鮮丼をワンコインで提供することができるのです。
ちなみに海鮮丼には切れ端も使用していて、タイなどの高級魚が入っているラッキーな日もあるということです。