消しゴムも「カワイイ」…外国人に人気のニッポンの土産 訪日外国人数“コロナ前超え”
先月、日本を訪れた外国人の数が250万人を上回り、新型コロナウイルス拡大前の同じ月の人数を初めて上回りました。その外国人観光客のお土産に、日本が誇るブランドを売り込む動きが広がっています。
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形に残る、旅の思い出。
フランスから来た人
「彼女が日本茶が好きなので、色々な種類の日本茶を買ってあげようと思いました」
都内の雑貨店には、“ニッポンのお土産”を求める多くの外国人観光客の姿がありました。
中でもひときわ人気だったのは、小さな消しゴムです。
韓国から来た人
「カワイイデス。この動物が同僚に似ているから買いたかったの」
アメリカから来た人
「アメリカでこのような商品を見たことはありません。とてもリアルで、自分の国にはシンプルな消しゴムしかないんだ」
小さくても細かいところまでこだわった消しゴムは、外国人をとりこにしていました。
ロフト広報 神成翔子さん
「海外の方が増えてきたので、売り場の英語表記でもっと日本のものが伝わりやすい工夫をしてきたい」
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15日に発表された先月の訪日外国人は251万6500人(日本政府観光局による)。同月比で、初めて新型コロナウイルス拡大前の249万6568人を上回りました。
コロナ前のにぎわいを取り戻し、日々増えている外国人観光客。日本ならではのお土産も楽しんでいるようです。
アメリカから来た人
「お菓子でいっぱいです、家族に買ったんです。日本の食べ物をみんなほしがるから」
定番のお菓子に加え、「大阪で買いました」と阪神の“アレ”の記念にユニホームを買った人や、サムライにあこがれ、買った刀を持ち歩く子どももいました。
「数えていません」と答えた、ハワイからの男性が見せてくれたのは長いレシートです。日本茶やお箸など数え切れないほどのお土産を買ったということです。
しかし、よくよく聞いていると――
インドネシアから来た人
「『iPhone15 Pro Max』。日本の方が安いです。モンクレールのジャケットも買いました」
オーストラリアから来た人
「銀座に行って時計とブレスレットを買いました、ティファニーです」
「ブレスレットは約60万円、時計は約25万円です」
1ドル150円台と“空前の円安”の中、「高い買い物」は外国のブランド品ばかりでした。
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そこで、日本が誇るブランド品を海外の富裕層に買ってもらおうと来月、羽田空港に免税店がオープンします。
たとえば、福井県で有名な「鯖江のメガネ」や岡山県の児島で作られている、11万円を超えるデニムジャケットなどが販売されるといいます。
高い価格でも、全国の職人技が光る商品にも目を向けてもらおうと、あえて海外のブランドが建ち並ぶ免税店の一角で勝負に出るといいます。
羽田未来総合研究所 大西洋社長
「やっぱり、最後は日本のものをきちっと見ていただいて、『本当に日本に来てよかった』『また日本に来よう』と思っていただける免税店にすべき」
外国人をとりこにする日本土産。将来的には銀座への出店などサービスを拡大させ、地方創生に役立てたいということです。