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企業トップに聞いた「今年の賃上げ」伊藤忠商事・岡藤正広会長

2024年1月6日 18:01
企業トップに聞いた「今年の賃上げ」伊藤忠商事・岡藤正広会長
約30年ぶりの賃上げ率となった昨年に続き、今年も賃金上昇への期待が高まる経済界。春の労使交渉(=春闘)が始まるのを前に、伊藤忠商事・岡藤正広会長に賃上げの見通しなどについて聞きました。

■今年の賃上げについて

「一応6%の賃金アップ、プラス初任給の5万円上げるということを今組合に提示しているところで、たぶん決まると思います」

「優秀な人材を確保しないとだめ。外資なんかに流れますよね。外資の場合は初任給が高い。ただ、それ以外の色んな待遇を考えると非常に厳しいですよね。だけどそういうのは学生さんわからないから。最初に初任給だけ見てそこ(外資)に行くかもしれない。なのでレベルをそれにあわせようかと。」

■買収検討のビッグモーターについて

「今デューデリを急がしているところで、260店舗ある。一番困るのは法令違反の中身なんですよね。我々で修復可能なのか。例えば、そういうのはないが土壌汚染のがひどい、と。これはむしろ維持するわけにいかない。そういうのは無いのですが、一般的なことを考えたときに、法令違反のデューデリを重点的にやる。例えば、看板なんかはすぐ直るんですね。直らないものを急がしている。細かくは出来ないし、時間がかかるから、大きいところだけ見るように言っている。その辺は手当をしてやっていこうということで、今急いでいるところ」

「企業再生どうするか力入れている。ファンドはそれ以前の問題で、どのようにして会社を引き受けるかと役割分担しているが今一緒になってやらないと時間が無い」

■新サービスについて

――温度管理が難しい血液をドローンで運ぶことを始めた

「陸上輸送だけではなくて空の方も考えてやらないといかん。ドローンでは運べるものは絞られるんですよね。例えば、今回の北陸の地震の被災地に、水からおにぎりから大量に運ぶことは出来ない。医薬品とか限られたものは出来る。徐々に改善されて大量に運べるようになるかもしれない。今のうちから手がけていくことが大事と考えている」

――技術力の革新、イノベーションで貢献していく?

「我々も、いろいろなところと組んでいて、我々のリアルのビジネスを彼らが創意工夫、改善につなげて行くことができる。いろいろなところに投資もしているので」