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経済
2021年1月2日 19:53

コロナ禍で加速 アパレル業界のDX

コロナ禍で加速 アパレル業界のDX
(c)NNN

コロナ禍に見舞われた2020年。その大きな打撃を受けた業界の一つがアパレル業界だ。5月には「ダーバン」などを展開していた老舗企業のレナウンが経営破綻。また7月には、渋谷109で14年間売り上げトップだった“ギャル系ブランド”のセシルマクビーが全店舗閉鎖することを発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大は収まらず、人々の外出自粛が長引いていることから、アパレル業界はいまだ苦戦を強いられている。

■活路を見いだせるか 新たなオンライン販売戦略
日本国内におよそ150店舗ある「ギャップ」などを運営するギャップジャパンは、11月のブラックフライデーに毎年恒例となっていた深夜の店頭セールの開催を、2020年は密を回避するために見送った。

そのギャップジャパンが8月から始めたのは、若い世代から人気のインスタグラムの機能のひとつ、インスタライブを活用したライブコマースだ。

出演者に芸能人を起用して商品を紹介する動画を配信し視聴者が、実際に店内で買い物をしているかのような気分を味わえる構成にしている。また、おすすめの商品に関しては素材やサイズ感が動画を通して伝わるように心がけているという。

外出控えが長引く中で、アパレル業界ではこうしたIT技術を活用したDX(=デジタル・トランスフォーメーション)の取り組みが広がっている。

■DX時代の接客 そして売り場の新たな活用
洋服の青山などを展開する青山商事では、ECサイトをリニューアル。11月から、コーディネートの提案などをオンライン上で人が行う「有人チャット」を導入した。チャットの対応をする人は全員が過去に接客を経験しているということで、接客力の強みをいかしたいとしている。

また、店舗内においてタッチパネル式端末の導入を拡大する。店員の接客を受けながら採寸を行い、タッチパネル端末を通してオンライン上にある大量の商品から選ぶことができるのだ。そして商品は自宅に直接配送される。

ネットとリアルのいいとこ取りをすることで店舗内に大量の商品を保管するスペースが不要になる。この余剰スペースでシェアオフィス事業を始めるなどの新たな取り組みが始まっている。

■先端技術を駆使して さらなる価値向上
「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングは、今後、無縫製のニット商品を強化していくべく、編み機メーカーの島精機製作所との合弁会社への出資比率を引き上げて、子会社化している。

服のデザインをプログラミングすると、そのデータを元にホールガーメントという機械が服を丸ごと編み上げる最新の製法だ。縫い合わせる工程が不要なため、縫い目がなく、どの角度から見てもきれいなシルエットになるという。

ファーストリテイリングでは今後、無縫製ニット商品をさらに拡充していきたいとしている。

コロナ禍で大打撃を受けたアパレル業界。それを乗り越えようと、アパレル企業の生き残りをかけたDXが2021年、加速する。