企業トップに聞いた「今年の賃上げ」野村HD・奥田健太郎社長
■今年の賃上げは?
「やっぱり若い良い人に会社に入ってもらって競争力を高めたいということで、入社3年目までの人たち中心ですけど、ベアも含めて16%の賃上げを考えています。ベアは7年ぶりになると思います。良い人にしっかり入って欲しいなという期待を込めています」
「我々の業界っていうのはビジネス自体が新しいものに挑戦していこう、マーケットの動きについていこうということで、どうしても新しい感覚が必要な業界になります。その意味では若い方たちにしっかり入ってもらうというのは大切なことだと思います」
「私たちだいたい組合員のところで7%前後が毎年(賃上げに)なっています。今年もそのような形になると思います」
「今はやはりこの日本の、経済自体をどうやって活性化していくか。エネルギーを与えるかというのは非常に大事なテーマになっています。それから我々の業界ですと、資産運用立国ということで、投資と、賃上げとか消費の良い循環というのを作っていくのが大事だと思っていて、その中心にいるというふうに自負してますので、そういう意味では早めに(賃上げの)お話をしているとご理解いただければ」
■今年の経済は?
「今回の(能登半島)地震につきましてはサプライチェーンがどういうふうに影響が出るかというのが一番大きなポイントだと思いますので、そこをしっかり見極めたいなというふうに考えているんですが、その前提の中で日本の経済の成長は今年、利益の水準の状況も非常に良いです。それからおそらくなんですけど賃上げも各社上がってきますと、消費にうまく回って来るかなと思っていますので、景気の波というのは非常に良い循環に入ってきてると思います」
■今年の株価の見通し
「今年は企業業績が非常に好調であること、それから賃上げのいい波が出てくると消費にも回ってくる可能性が高いですし、海外の投資家が日本をすごく今、注目をしてます。このような理由でここから(日経平均株価が)4万円をチャレンジで、バブル後の最高値を初めて達成できるんじゃないかなと、高値のところは考えている見方でいます」
――海外から日本の評価が高いのはなぜですか?
「おそらく日本企業の成長が少し、世界の中で今年伸びそうというところがあります。それから全体として日本のマーケット、少し値段が安いと思われているところもあると思います。為替の影響も出ていると思います。そういう中で、アジアの中では日本がもう1回という感じになってますので、当社のセミナーでも、海外からの投資家、昨年の12月にやったときは、その前の年の約2倍おみえになってます。そういう意味では、日本市場に対する注目度は本当に高いと思います」
「一つはアメリカで戻ってきてますけれどもハイテクのセクター、それから日本の市場、インバウンドも含めまして、国内の産業のところですね。こういったところも伸び率が非常に高いと思うので、内需のところも注目を浴びてるかなというふうに思っています」
■今年の日本経済は?
「おそらく賃上げがきちんとなされるとそれが消費にまわってくると思います。これはおそらく物価の上昇分というのも、賃金が上がってくると、少し皆さん抵抗感がなくなってくると。そういう意味ではうまい循環がつくれるかなというふうに思います」