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輸入も国産も…「栗」が高値で「モンブラン」ピンチ “2年前の災害”影響も

2022年10月26日 21:05
輸入も国産も…「栗」が高値で「モンブラン」ピンチ “2年前の災害”影響も

秋の味覚である「栗」を使ったケーキの「モンブラン」が、値上がりの危機にあります。原料となる栗は、海外からの輸入品だけでなく国産のものも値段が上がっているのです。価格上昇の背景には、2年前の“ある災害”も影響しているといいます。

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まるで絹糸のように何層にも重なるその姿は、まさに“秋の芸術”。東京・町田市にあるビュッフェレストラン「STRI」では、生搾りのマロンクリームがたっぷりとかかったモンブランが思う存分食べられる“至福のマロンフェア”を行っています。(※ランチ限定ビュッフェ 平日・大人2398円)

お客さん
「秋なので栗食べたくて」
「見た目もかわいいです」
「最高です。モンブランと光がマッチして、すごいいい写真がとれます」

――どれくらい目標にしている?

お客さん
「10個くらい食べたい」

栗好きが集い満席に…。盛り上がりを見せていました。

ただ、このモンブラン、裏側では今、苦境に立たされています。

STRI 久崎寿夫シェフ
「外国産の栗のペーストですとか、値上がりしていますね」

こちらのモンブランは、フランス産の栗を使用していて、円安の影響で輸送料などが値上がりし、去年と比べて、仕入れ値が1割ほど上がったというのです。

STRI 久崎寿夫シェフ
「僕らはお客さまに還元したいので、値段は変えずに」

栗以外のメニューの材料費を抑えるなどして、栗スイーツなどの食べ放題は例年通りの値段で実施しているということです。

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値上げの波は、外国産の栗だけでなく、国産の栗にも及んでいました。

東京・墨田区にある「スーパーイズミ」では、茨城県産と熊本県産の栗を仕入れています。

スーパーイズミ 五味衛社長
「(今年は)非常に少なくて、例年に比べたら3割から倍に近い(仕入れ)値段になっています。お客さんはちょっと見ただけで…という方が非常に多くて、我慢している感じです」

それもそのはず。国産の栗の平均価格は、去年8月の約657円と比べて、今年8月は倍近い約1119円になっています。(※東京都中央卸売市場)

スーパーイズミ 五味衛社長
「今年は、本当は置きたくないような商品なんですよ。笑っちゃぁいけないけど」

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なぜ値上がりしているのか。栗の生産量、全国1位の茨城県を26日、訪れてみました。

矢口果樹園 矢口奈々さん
「こちらが栗畑になります。栗が、(収穫の)始まりが遅くなってしまったのと、本来でしたら今の時期もとれるんですけど」

矢口果樹園では、すでに収穫の終盤を迎えたといいます。本来なら、来月上旬まで栗がとれるといいますが、寒暖差によって収穫の時期がずれて、例年より収穫量が減少したといいます

矢口果樹園 矢口奈々さん
「寒暖差で、収穫できる時期が短くなってしまいました」

栗の大きさも――

矢口果樹園 矢口奈々さん
「やっぱり、ちょっと小ぶり。(本来なら)パンパンにふくれているはずなんですけどね」

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「桃栗三年柿八年」と言われ、実を結ぶまで時間がかかる栗。価格上昇の背景には、2年前の“ある災害”も影響しているといいます。

東京・中央区にある「CAFE de GINZA MIYUKI-KAN」では、全国2位の生産量を誇る熊本県産の栗を使用しています。

CAFE de GINZA MIYUKI-KAN 黒田陽一店長
「栗の木がダメになって、極端に収穫量が減ってしまったと」

2020年、熊本県をおそった集中豪雨の影響が、今も続いているといいます。

看板メニュー「和栗のモンブラン」は、すでに2020年に1度、店内単品での価格を825円から880円に値上げしていましたが、さらに今月、止まらない原材料の高騰などによって、880円から935円へと、2度目の値上げを決意しました。

ただ、黒田店長はモンブランの味について、「後味等含めまして、非常にいいものをご提供できる状態にはなってますんで」と話しています。

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