「ポイントためてますか?」 鉄道会社も続々と参入“ポイントサービス” 賢い“ポイ活”のコツは?
買い物をするたびに「ポイントカードお持ちですか?」。1日に何度も聞かれる言葉ですが、「ポイントサービス」はいまや私たちの生活と切っても切れない関係です。鉄道会社も続々と参入し、群雄割拠の時代に突入します。各社がポイントサービスを提供する狙いは何か、そして賢い“ポイ活”について取材しました。
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街を行く人に「ポイントをためているか」を聞きました。
公務員(20代)
「dポイント、Tポイント、Pontaポイント、楽天ポイント」
主婦(50代)
「日々の買い物をJALカードにしてポイントためて。子供が小さいときに始めたので、たぶんもう20年くらいやってる」
看護師(50代)
「(ポイントで)旅費は無料だから、ホテルいいところとろうかとか、おいしいもの食べようかとか」
60代
「少しずつポイントがたまってくじゃないですか。ニンマリしています」
日々ポイントをためる“ポイ活”にいそしんでいるようです。しかしこんな“失敗”も…
公務員(20代)
「“追加で買ったら何十ポイント付きます”とかになると、あんまり興味なくても買っちゃうところありますね。やっぱり必要なかったなって思う」
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こうした中、いま“ポイ活”に力を入れているのが鉄道会社です。
10月1日にJR東海が始める新しいポイントサービスが「TOKAI STATION POINT(東海ステーションポイント)」。駅の商業施設でたまる、使えるサービスです。110円の利用で1ポイントになり、1ポイントは1円として使えます。
JR東海 事業推進本部 TOKAI STATION POINT事務局 宮本美空さん
「これまでは1つの商業施設でしかポイントがたまらなかったんですけど、他の施設でもポイントをためてお得に使っていただける」
これまで、各“駅ビル”ごとにポイント制度はバラバラでしたが、それを1つに統合するといいます。(今年10月時点 32施設で利用可能)
また10月1日からは、新幹線に乗車することでたまる「EXポイント」もスタート。そのポイントを、商業施設で使えるポイント「TOKAI STATION POINT」に振り替えることもできるということです。
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一方、2016年からポイントサービスを提供するJR東日本は、26日に新たなプログラムを発表しました。
JR東日本 執行役員 マーケティング本部 副本部長 竹島博行さん
「JREポイントステージ、ステージ制をスタートする。上位のステージに行っていただくためには、鉄道・お買い物を幅広くバランスよくご利用いただくかたちの制度」
半年ごとの利用実績に応じて得られる特典が変わる、ステージ1~3とプレミアムの“4つのステージ制”を10月1日から導入します。自社が提供する様々なサービスを、横断的に利用してもらうのが狙いで、最上位のステージの場合、普段予約が取りづらい寝台列車「トランスイート四季島」への優先予約ができるようになるということです。
“ポイ活”の先駆け、「マイル」でおなじみの航空会社でも便利なサービスがあります。全日空は独自の決済サービス「ANA Pay」で1マイルを1円に交換し、支払いにあてることができるようになっています。これで有効期限が近いマイルを無駄にすることはありません。
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各社がポイントサービスを提供する狙いは何なのでしょうか? 専門家に聞きました。
ポイントサービスに詳しいポイ探 菊地崇仁代表
「グループで同じポイントを使えるようにすると、いわゆる“経済圏”を作るということになりますけども、経済圏で囲い込むことができるので、売り上げアップにつながる。たまるポイントが使いやすくなりますので、消費者にもメリットがある。全員がお得になるシステム」
ポイントが利用できる“経済圏”を広げることで、より自社の施設やサービスを使ってもらえるよう、客を“誘導”しやすくなるということです。
そのうえで専門家は、“ポイントを何に使うか”を明確にしてから、ため始めるのが、賢く“ポイ活”するコツだと話していました。