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扱う店舗や宅配拡大 「生鮮食品」競争激化

2021年3月9日 19:37
扱う店舗や宅配拡大 「生鮮食品」競争激化

外食の機会が減ったかわりに買う回数が増えたのが、おうちご飯のための生鮮食品です。その生鮮食品の宅配をめぐって、ネット通販大手のアマゾンは9日、配送サービスの拡大を発表し、顧客獲得をめぐる攻防が激しくなっています。



生活雑貨などを販売する無印良品ですが、野菜や果物が売られている店舗が。去年12月、東京・有明にオープンした店舗にあるのは、野菜や果物などの売り場。

利用客(10代)「無印良品は生活雑貨のイメージが強かったので、野菜を売っているのはちょっと驚いた」

なぜ生鮮食品を販売しているのでしょうか。

無印良品 東京有明 食品担当部門マネージャー・大山智子さん「毎日お料理をされると思いますので、毎日お店に来ても役立てる品ぞろえを意識しています」

雑貨などだけでなく、毎日使う生鮮食品を扱うことで、“ついで買い”をするお客さんもいるといいます。野菜や果物の販売は、今後さらに展開、拡大していく予定だということです。

生活に欠かせない生鮮食品。しかし、お店での買い物について、街の人からは――

主婦(30代)「買い物に行くときは人があまり混んでなさそうな時間帯を狙って行く」

看護師(30代))「不特定多数の人が集まってしまうので」

新型コロナウイルスの感染を懸念する声が。こうした中、ネット通販大手のアマゾンは9日。

アマゾンジャパン合同会社・荒川みず恵さん「アマゾンの配送員が注文から最短2時間でお届けします」

アマゾンジャパンは、これまで関東や関西の一部で生鮮食品を届けるサービスを提供していましたが、東海地方の愛知県名古屋市でも食品スーパーと協力し、今年の夏からサービスを始めることを発表しました。

生鮮食品市場の拡大はデパ地下でも。

横浜高島屋・青木和宏店長「お電話で生鮮食品をご注文いただいた方にご自宅までお届けするサービスになります」

先月から始めたのは、生鮮食品を配達するサービスです。60歳以上のお客さんが多いため、注文はネットではなく電話で受け付けます。

店舗スタッフが売り場を回り、注文された食材をピックアップ。集めた食品を袋に入れ、スタッフが手渡したのは違う制服を来た男性。タクシーの運転手です。こちらの百貨店が行うのは、生鮮食品をタクシーが配達するサービスです。

利用者は商品代金と百貨店から自宅までのタクシー代金を支払います。コロナの影響で売り上げが落ち込んでいる百貨店。比較的売り上げが堅調な生鮮食品のサービスを広げ、百貨店にとっても利用者が減った地元のタクシー会社にとっても、外出をためらう利用客にとっても、プラスになればということです(※1日先着6名のみ ※対象地域は横浜市 西区・中区)。

スーパー以外にも広がる生鮮食品の販売。買い物の仕方が多様化しています。