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米国産牛肉セーフガード 18日にも発動へ

2021年3月16日 11:59
米国産牛肉セーフガード 18日にも発動へ

アメリカ産牛肉の輸入量が基準を超えた際、国内産業の損害を防ぐために一時的に関税を引き上げる「セーフガード(=緊急輸入制限)」を、政府が18日にも発動する見通しとなりました。

セーフガードとは、輸入量が貿易協定で決められた一定の基準を超えたときに関税率を引き上げるものです。日米貿易協定でアメリカ産牛肉の今年度の輸入量の基準は24万2000トンとされていて、すでに2月末の時点で、基準まであと9000トンを切っていました。

17日、3月上旬の数値が公表されますが、輸入量が基準を超える見通しであることから政府は18日から30日間、セーフガードを発動する方針です。発動されると、アメリカ産牛肉に対する関税は現在の25.8パーセントから38.5パーセントに上がります。

干ばつの影響でオーストラリア産牛肉の生産量が減っていることからアメリカ産の輸入が増えたことが主な要因で、発動されれば2017年8月以来となります。

今回は、30日間と期間が短い上、外食産業などもセーフガードの発動を見越して在庫を増やしていることなどから、消費者への販売価格に大きな影響はないとみられています。