2050年脱炭素化なら電力コスト大幅増か
2050年、カーボンニュートラル実現に向けて、経済産業省は日本の電源構成に関する複数のシナリオ分析を示しました。いずれの分析結果でも、電力コストが大幅に上がると試算されています。
政府は、2050年に脱炭素化する目標を掲げており、その達成のために電源の割合をどうするかが注目されています。
経済産業省が13日、参考として示した複数のシナリオ分析では、いずれも2050年に電力コストが1キロワットアワーあたり22円以上になると試算されました。現在の電力コストである13円程度と比べて大幅に上がる見込みとなります。
また、仮に2050年に再生可能エネルギーを100パーセントとした場合、電力コストは1キロワットアワーあたり53.4円になり、現在の4倍近くに上昇するとしています。
これを受け、委員からは技術革新によりコストを下げることが不可欠であるとの意見や、原子力発電についての方向性を速やかに示すべきとの意見が上がりました。
経済産業省は、今回のシナリオ分析を参考にして、夏をめどに示される次期エネルギー基本計画に向けて電源構成を議論していきます。