三菱電機に新社長就任「企業風土改革を」
長年にわたる不正検査の発覚で、社長が引責辞任を表明していた三菱電機は、28日、専務の漆間氏を社長に昇格させる人事を発表しました。
三菱電機は組織ぐるみとも言える不正な検査を行っていた問題で、辞意を表明していた杉山社長が、28日付で退任し、新しい社長には社内から漆間啓専務が就任しました。
社長候補を社外からは探さず、社内に絞って選出した理由について、取締役候補を提示する指名委員会の藪中委員長は「不正問題を解決していく上で、現場に精通していることが必要だと判断した」と説明しました。
三菱電機・漆間啓新社長「三菱電機自身の危急存亡の時に、もしこのような機会を与えていただけるのであれば、身を粉にして真剣に取り組んでいく必要がある」
また、漆間新社長は「企業風土改革を推し進め、社会から信頼を取り戻したい」と決意を述べました。
検査の不正問題については、外部の弁護士や有識者らが調査していて、全従業員に対して、社内でまだ発覚していない不適切な事案がないかどうか、アンケートを実施しているということです。
ことし9月に不正の原因究明などの報告がまとめられる予定です。