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日銀、マイナス金利解除決定…17年ぶり利上げ 金融政策を転換

2024年3月19日 14:12
日銀、マイナス金利解除決定…17年ぶり利上げ 金融政策を転換

日本銀行は金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除することなどを決め、17年ぶりの利上げに踏み切りました。

今回の会合で、日銀はマイナス金利解除のほか、これまで金融緩和策で行ってきた複数の政策を修正しました。ある市場関係者は、すぐに大きな変化はないものの、日本の金融政策の転換点となったことは間違いないと話しています。

日銀は19日までの会合で、マイナス金利を解除することを決めました。これまでは、金融機関が日銀に預けるお金の一部にマイナス0.1%の政策金利を適用していましたが、これをプラス0.1%に変更し、短期金利を0から0.1%程度に誘導することにします。実に17年ぶりの利上げとなります。

また、長期と短期の金利を低く抑える「イールドカーブ・コントロール(YCC)」も撤廃しました。今後は市場の動きにあわせた長期金利の変動をある程度、容認します。一方で、長期金利が急上昇しないように、日銀が長期国債を買い入れる仕組みは残しました。

今回の決定を受け、円相場は一時的に円安に進む一方、日経平均株価は小幅な値動きとなっています。緩和的な金融環境が当面、継続するという見方を日銀が示したことで、金融市場への反応は限定的となっています。

この後の植田総裁の会見で、今後の追加の利上げについてどのような姿勢を示すのか、市場の関心が高まっています。