MVP大谷選手のこだわりが生んだ商品とは
大谷翔平選手のMVP獲得に、お祝いコメントを発表したスポーツメーカーのデサントジャパン。大谷選手のこだわりに応えて斬新な商品を生み出したことがあります。選手のこだわりに企業が応え生まれたその商品とは。
■デサント社長「高揚しております」
大谷翔平選手のMVP受賞を受け、アドバイザリー契約を結ぶデサントジャパンの小川典利大社長は「大谷選手、MVP獲得おめでとうございます。満票での獲得の報告を受け、日頃から応援してきた社員一同、高揚しております。来シーズン以降も益々の活躍をサポートできるよう、さらに一丸となって臨んでまいります」とコメントを発表しました。
■大谷選手モデルの「水沢ダウン」を限定発売
また、デサントジャパンは大谷選手の活躍を記念して、高性能ダウンジャケット「水沢ダウン」の大谷選手モデルを限定発売することも発表しました。
水沢ダウンとは、大谷選手の出身地である岩手県奥州市にある水沢工場で生産され、高い防水性と保温性で人気のダウンジャケットで、大谷選手モデルは今シーズンのホームラン数46本にちなみ、46着限定で生産されます。価格は13万2000円(税込み)で色は黒のみ。発売日や発売方法などは12月上旬に発表されます。
■「肩の引っかかりを解消したい」大谷選手のこだわりが新たな商品開発へ
デサントジャパンは、これまで大谷選手とアドバイスをもとにトレーニングウエアやアンダーウエアを開発してきました。その中で大谷選手のこだわりが商品開発のきっかけとなることがあったといいます。それは野球用アンダーシャツを開発したときのこと。大谷選手の“球を投げる際の肩の引っかかり”を解消したいという要求でした。
■サンプルは30以上たどり着いた「脇に切り込み」
デサントジャパンによりますと、最初に大谷選手から肩の引っかかりが気になると要望があったのは2016年ごろ。大谷選手は、アンダーシャツで肩に圧力がかかると感覚が少しずれてくることもあり、シーズン通してだと何百、何千と投げるのでなるべく小さなストレスもなくして、気持ちよく、技術を上げていきたいと感じていたといいます。
デサントジャパンはそうした大谷選手の要望に応えるべく2017年から開発に着手し、試行錯誤を繰り返しながら素材開発だけで10回以上、サンプルはあわせて30以上作成。そして2020年に「脇部分に切り込みを入れる」という現在の斬新なデザインにたどり着いたといいます。
■大谷選手「投げるときに役立ちそう」
デサントジャパンによりますと、大谷選手がこだわった肩の引っかかりの原因は、腕を上げる際に脇の部分が引っぱられることではないかと開発担当者が気づき、脇の部分に切り込みを入れることで、腕を上げる際に肩の部分の布が引っぱられるのを軽減できたということです。
実際にできあがったアンダーシャツを着た大谷選手は「(脇の部分を切ったデザインは)肩が引っかかるストレスを解消するのに役立つと思います。特に投げるときに役立ちそうですね」とコメント。現在も試合や練習の際に着用しているということです。
写真提供:デサントジャパン