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店は“来るもの”に? 「移動販売」ネイルサロンや自転車修理も 高齢者や親子連れなど“手軽さ”人気

2023年1月17日 20:19
店は“来るもの”に? 「移動販売」ネイルサロンや自転車修理も 高齢者や親子連れなど“手軽さ”人気

店に行かなくても買い物ができる「移動販売」といえば、キッチンカーを思い浮かべる人も多いと思いますが、今、変化が起きています。飲食以外にも、花屋やネイルサロンなど様々なジャンルで参入が進むワケを探りました。

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“お店がまるごと近くに来れば…”そんな願いをかなえるのは、移動販売専門の花屋です。17日、東京・世田谷区にやって来ました。

近所に住む常連
「年取ってると動くのも出て行くのも、荷物持って歩くのも大変。ここからすぐの所に住んでるので、大助かり。サンダルだけで来てます」

なんといっても、移動販売のメリットはその“手軽さ”です。

ena to nico 林実和さん
「ちょっと自分のおうちの近くに車があると、1本からでもお求めいただけるので」

それが切り花なら、さらにメリットがあります。

花をプレゼントするお客さん
「目的地の近くに花屋さんがいるのは、新鮮なお花を届けられるっていうのはありますよね」

歩いている間に花がしおれてしまうこともなさそうです。

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移動販売車は「密が避けられる」とコロナ禍で注目度が上がりました。オフィスやイベントに出店している様子はもう見慣れた風景ですが、指定した場所に呼ぶことができる移動販売車もあります。

爪処 琴 前田琴美さん
「こちらが移動式ネイルサロンです」

予約があればどこでも駆けつけてくれる「ネイルサロン」です。

爪処 琴 前田琴美さん
「高齢者の方だったり、なかなか外に出られない方を対象に移動して、そのお客さまの所に向かって、できることがあればいいなと」

車内は、あたたかみのある和室のように改装しました。窓は障子、床には畳が敷かれています。“高齢者でも落ち着いて施術ができるように”とのこだわりです。

爪処 琴 前田琴美さん
「今まではネイルをあきらめていた方でも、ご自宅に出向いて気軽にできることによって、喜んでいる姿を見るとやってよかったなと思います」

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お店はもはや“行くもの”から“来るもの”になってきています。

自転車修理の移動販売車「イーチャリティ サイクルピット」によると、コロナ禍で自転車の需要は高まった一方、いわゆる“町の自転車店”は減少傾向にあるといいます。定期的にお手入れが必要な自転車だからこそ、持って行く手間がかからないことが、お客さんのニーズにマッチしたといいます。

さらに、喫茶店も移動販売に乗り出しました。首都圏を中心に展開する喫茶店「銀座ルノアール」が手がけるパン屋は、通常の店舗も構えつつ、去年10月から移動販売を開始しました。

郊外の公園に出店した日は、親子連れの姿も多く見られました。

3歳の子どもがいるお客さんは、「子どもがちっちゃいので、店舗に行くのはちょっとつらいんですよ。なので、公園で遊んでる最中とか、こういう店舗があるといいなと」と話しました。

小さい子どもを持つお客さんなど、買い物しにくい事情がある人も入りやすいことが人気の秘訣(ひけつ)になっているといいます。売れ行きは、当初の想定の約1.5倍。今後、出店の頻度を増やすことも検討しているということです。

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