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中古家電“高価買い取り”でお得に処分? 主婦は「金」の査定額に驚き

2022年6月29日 21:58

使う機会が減った家電や貴金属が、今ならお得に処分できるかもしれません。金は安定資産として買いを求める人が増え、価格が高騰しているということです。また半導体不足の影響で、中古の家電製品の買い取り価格を引き上げる動きもでています。

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東京・台東区の松坂屋上野店では29日、純金製の小判や650万円を超える仏具など、総額8億円以上の金製品が並ぶ「金の祭典」が始まりました。ショーケースの中には、金でできた湯飲みや茶わんが並べられていました。

訪れた客
「なんか、すごいパワーを頂いて、自分の力になればなと思いました 」

松坂屋上野店 宝飾品担当 大丸研治さん
「『金の地金そのものが過去最高』と言われるほど高騰していますので、 皆様の関心の度合いからみると、過去最高に関心が高まっているかなと 」

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金の注目度が、ますます高まっています。

東京・中央区にある金などの買い取り専門店「おたからや銀座本店」では、客からの問い合わせがコロナ前の3倍ほどになっているといいます。

29日、都内に住む60代の主婦が金を売りに来ました。

金製品を売りに来た 主婦(60代)
「 今、すごく金高くなっているので、どのぐらいになるのかなと」

主婦が持ち込んだのは、ネックレスや指輪など24点です。

店員
「115万円の金額になります」


「わかりました…ちょっと、びっくりですね」

主婦は「30万円くらいかな」と予想していましたが、なんと約115万円の値がついたのです。

金製品を売りに来た 主婦(60代)
「昔だから、指輪とかも3万とか4万とか、そんな感じで買った記憶なので、115万はびっくりしました。みんなで楽しく旅行でも行けたらいいなって、家族で」

いーふらん 店舗営業部マネージャー松村翔太さん
「新型コロナウイルスの影響だったり、ウクライナ情勢の影響で円安になっていて、そこで金が高騰しています」

情勢が不安定な中、安定資産として金を求める人が増えているということです。

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今週、ドイツで開催されていたG7サミットでは、ロシアに対する追加制裁として、ロシア産の金の輸入を禁止することを決定しました。

第一生命経済研究所・首席エコノミストの永濱利廣氏は「供給が減るため、金価格に上昇圧力がかかり、価格が上がる可能性がある」との見立てを示しています。

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買い取り価格がアップしている物は、他にもあります。29日、中古販売店「トレジャーファクトリー足立西新井店」に、女性がテレビと洋服とバッグを売りに来ました。

7年ほど前、約1万円で購入した中古のテレビは3年ほど使っておらず、押し入れで眠っていたということですが――

店員
「(状態的に)お値段つけるのも難しいんですけど、我々も在庫がほしいって状態なので、その分、お見積もりをとらせていただいてるって形です」

普段なら値段がつかない状態のテレビを、500円で買い取ってもらうことができました。

トレジャー・ファクトリー エリアマネージャー  岩尾太一さん
「今まさに、我々も家電の需要が非常に高まっておりますので 、在庫確保っていうところは第一に取り組みさせていただいている状況ですね」

背景にあるのは、中国のロックダウンの影響による半導体不足です。新品の家電が手に入りにくくなったことで、中古家電を買い取っても、すぐ品薄になるということです。今年は例年よりも査定価格を上げ、商品を確保していると話していました。